冷え性と言うと冬のイメージがありますが、実は夏でも冷えの症状がある人は結構います。
冷房の効いた部屋やオフィスで、自分だけが寒くてカーディガンを羽織っていたり、ひざ掛けが必要だったり。
特に女性の体は冷えやすいため、気にせずに生活していると夏で気温は高いのに身体は冷えている、なんてことに。
また、最近では女性に限らず、男性にも冷え性の方が増えているんだとか。
夏だとあまり冷えを意識しないかもしれませんが、エアコンや冷たい飲み物の影響を受ける夏にこそ、身体を冷やす原因が作られていたりします。
夏の間に冷え性対策を行うことで、秋口にさしかかった時に急激な冷えに悩まされることも少なくなります。
酒さの方が意識して改善したい免疫異常や自律神経の乱れにも、冷えは大きく関係しています。
今回は夏でも身体が冷えてしまう原因と対策を考えていきます。
もくじ
夏でも身体が冷える原因
夏は気温が高く汗もかきますので、身体を暖めるなどとんでもない、と思いがちです。
ところが、夏にも意外と身体を冷やしてしまう原因がたくさんあります。
中には夏特有のものもありますので、どんな事が原因か見ていきましょう。
エアコン
エアコンの設定温度が低すぎて寒いという話は良く聞きます。
職場のようなたくさんの人がいる空間では自分の意見を言いにくいですし、自宅でも家族の間でエアコンの温度に対する意識が違ったりしますよね。
寝るときのエアコンも、かなり涼しい温度で朝までつけっぱなしにしてしまったり、扇風機の風邪を身体に当てたままにしてしまったり。
こういった事が積み重なって、冷えやすい身体になっていきます。
対策としては、可能であれば設定温度を上げ、風を直接身体に当てないように意識するほか、ひざ掛けや羽織ものを携帯して低すぎる温度にも対応できるようにしましょう。
温度差に慣れない
夏はエアコンの効いた涼しい部屋にいたいので、外出をしなくなりますし、したとしてもエアコンの効いた場所に行きたくなってしまいます。
常に涼しい部屋にいると身体がその温度に慣れてしまい、いざ外出した時の温度差に身体が順応しにくくなります。
こちらの対策も、エアコンの設定温度を上げたり、涼しい部屋にばかりいないように意識することが理想です。
身体を冷やす食べ物
夏になると生野菜や水分の多い野菜など、身体を冷やすような食べ物が食べたくなります。
スイカやアイスなども身体を冷やす食べ物です。
食べ物に関しては、生野菜は身体を冷やしますが、温野菜にすればそれほどでもなくなります。
トマトやキュウリ、レタスのような水っぽい野菜よりも、ニンジンやゴボウなどの根菜の方が身体を暖めます。
生野菜には身体の熱を取り除く働きがありますので、夏に食べたくなるのは自然の摂理ではあります。
そのため食べすぎに注意して、少しだけ火を通してみるなどの工夫も交えつつ、極端に身体を冷やしすぎないように意識しましょう。
冷たい飲み物
食べ物の他に、飲み物でも身体を冷やしやすいです。
特に夏はジュースなどの清涼飲料水が飲みたくなりますが、ジュースは身体を冷やします。
ジュースに含まれる糖分にも身体を冷やす作用があります。
また、冷たい飲み物が飲みたくなるので、氷が入ってキンキンに冷えた飲み物ばかり飲んでしまう傾向にあります。
冷たい飲み物ばかり飲んでいると内臓を冷やしてしまいますし、胃腸の働きが低下してお腹が冷えます。身体を巡る血液が冷えますので、血行も悪くなります。
対策としては、ジュースが飲みたいと思った時にお茶にしてみたり、紅茶に入れる砂糖を減らしてみたり、という事が考えられます。
また、暖かい飲み物を飲まないまでも、常温の飲み物にする事で冷えは回避できます。氷を減らすようにするだけでも少しは違います。
水分の取りすぎ
夏は喉が渇きますし、汗で身体の水分が取られますので、飲み物を飲む機会も増えます。
この水分補給が適度なら問題ないのですが、水分を過剰に摂取している場合、身体がむくみやすくなってしまいます。
身体がむくむと代謝が低くなり、余分な水分を排出しにくくなります。
身体が水っぽくなりますので冷えやすくなります。
但し、一定量の水分は身体に取って必要なものですし、夏に水分補給を我慢すると熱中症の元となります。
有害なのはあくまでがぶ飲みや飲みすぎであって、適度な水分補給をしている分には問題ありません。
薄着
夏は暑いので薄着で過ごすことが増えます。
ところが現代ではあらゆるところでエアコンが効いており、ともすると夏なのに涼しい部屋で長時間過ごすことになります。
また、真夏の昼間は薄着のままでも問題なくても、夜間や曇り空の元では昼間と同じ服装だと冷えてしまうことも。
こういった時にも薄着のまま過ごすと体温が下がりますし、冷えやすい体質にもなってしまいます。
外出時はエアコンの温度や気温が低い状態で過ごす可能性も考え、温度調節できるようなものを持参しましょう。
シャワーのみの入浴
冬は湯船につかる方でも、真夏はシャワーだけで済ませる場合も多いと思います。
シャワーのみの入浴だと身体の表面しか温まらず、身体の中は冷たいまま。体温を高めて血行を促進するという点では、シャワーよりも浴槽につかる入浴がいいです。
酒さの場合は血管への刺激を最小限に抑えたいので、入浴するにしてもぬるめの温度が推奨されますが、夏はさらに温度を下げてもいいです。
ただ、湯温を下げすぎると入浴によるメリットが得られず、逆に冷えてしまう原因にもなります。
夏の間は足湯や半身浴なども利用していくのもいいかと思います。
ダイエット
夏ってダイエットしますよね。
薄着になりますから人の目が気になりますし、冬は隠せていたお肉が夏は隠せなくなってきます。
そのため夏が近づくほど慌ててダイエットしたくなるのですが、過度な食事制限やカロリー制限をしてしまうと、身体を暖める熱が足りなくなります。
身体が熱を作るためには最低限のカロリーが必要で、それは食事から摂取するのが望ましいです。
また、ダイエットをすると栄養バランスの偏りが起こり、代謝が上手くいかない事によっても身体を冷えやすくしてしまいます。
ダイエットするにしても、過度なダイエットや短期間で極端に痩せようとするのはやめ、食事や栄養のバランスには気を付けましょう。
夏の冷え性対策
夏の冷え性対策のポイント
夏の冷え性対策は、他の時期と違って身体を暖める行為をしたくありませんよね。
普段は湯船につかる人も、真夏はさすがにシャワーで済ませたい場合も多いでしょうし、飲み物だって暖かい飲み物など飲みたくありません。
夏でも湯たんぽや足湯、入浴で身体を暖めることもできますが、その後に冷房の効いた部屋で冷たい飲み物を飲んでいたら本末転倒な気がしますよね。
こういった行動を無理して行っても、なかなか続きません。
特に冷房の設定温度や、そもそも冷房をつけるかどうかなどの問題は、ご家族と暮らしていれば自分で決められない事も多いはずです。オフィスの冷房に関しても、そうですよね。
冷え性対策のような体質改善は続けてこそ真価を発揮します。
まずはあまりにも無理な対策ではなく、続けられる対策を考えていきましょう。
ポイントとしては、身体を暖めたり汗をかいたりということよりも、冷やさないことを意識していきましょう。
- 冷たいものはできるだけ常温で
- 氷を普段より少なめに
- 飲み物をがぶ飲みしない
- 糖分の多いジュースをお茶に変えてみる
- 生野菜より温野菜
- 根菜を多めに
- ストレッチで手足の運動
- 軽い運動で新陳代謝の促進
- 体温調整できるようなカーディガンやひざ掛けを用意
- 寝るときの扇風機は身体に直接当てない
- エアコンの設定温度は低めに
- 寝るときのエアコンはつけっぱなしにしない
基本的には、冷たい飲み物をたくさん飲む事をやめ、身体を冷やす飲み物や食べ物を減らしていく事を意識します。
また、ストレッチや軽い運動で身体の基礎代謝を上げつつ血行を促進します。
エアコンの効きすぎた場所にいる必要がある時は、薄着になりすぎないように調整し、寝る時はなるべく身体を冷やしすぎないように気を付けます。
冷え性改善のポイントは以前にまとめましたので、そちらもご覧ください。
冷え性対策は秋から行えばいい、は間違い
秋口になると寒さも感じるようになりますし、冬に向けて冷え性の対策を始める方も増えてきます。
少し覚えておいて欲しいのは、秋になって寒くなり始めたから突然冷え性になる訳ではないということ。
夏の暑い時期に涼しく過ごすことばかりを考えていると、知らず知らずのうちに身体の血行が悪くなっています。
冷えの原因は血行の悪さですから、夏の間に血行を悪くしてしまうと、秋口には冷えの症状がひどくなってしまうことも。
クーラーなどが進化してとても快適に過ごすことのできる夏でも、身体のバランスを考えて冷やしすぎないように心がける事はとても大事です。
冷え性対策は涼しくなってから行うのではなく、夏の間から冷えにくい身体づくりを心がけましょう。
まとめ
夏ですとついつい油断して、身体を暖めることを意識せず過ごしてしまいます。
その油断が大敵で、夏でもエアコンや冷たい飲み物などで思った以上に身体は冷えています。
夏の間から身体を冷やさないことを心がけていると、秋口から冬にかけての冷え対策も楽になっていきます。
特に夏に油断していると冷えやすい体質になってしまい、冬になって対策を行ってもあまり体質改善にならないまま春を迎えてしまう、という事になりかねません。
体温と免疫や自律神経には深い関係がありますし、その免疫や自律神経は酒さ症状にも大きく影響します。
ほんの少しの意識で変えられる部分だけでも、変えていけるといいですね。