酒さ様皮膚炎を発症した直後は顔が真っ赤に腫れあがり、かゆみで夜も寝れないほどの症状に悩まされる事があります。
このかゆみで寝ている間に無意識にかいてしまっている事も多く、かいてしまうと傷ができる上になかなか炎症が治まらないという悪循環に陥ります。
酒さ様皮膚炎の場合は薬を塗る事もできないため、ただひたすら耐えるしかない事が多く、ある程度炎症が治まるまでは非常に辛い期間を過ごすことになります。
「掻いちゃったからまた治りが遅くなるよ・・・・」なんて落ち込む事もしばしば。
今回は発症初期に悩まされることの多い、寝ている間にかいてしまうという行動の対処法を考えていきたいと思います。
もくじ
寝る前にできる引っ掻き対策
爪を短く切る
爪が長いとどうしても掻いたときに傷になりますので、なるべく短く切っておきたいところです。
切った爪にやすりをかけて滑らかにしておくのもとても大事です。
ジェルネイルにする
爪を短くしたりやすりをかけたりしても、やっぱり爪の刺激は結構あります。
いっその事ジェルネイルにする事で、爪に厚みが出る上に爪の断面も滑らかになります。
短めの爪でもオシャレもできて一石二鳥。「酒さ様皮膚炎だとネイルもできないのか・・・」と落ち込む必要もなくなります。
家でも簡単にジェルネイルにできるキットがありますので、オシャレをしながら爪のダメージを減らしたい場合は検討してみるといいです。
かゆみ止めを飲む
酒さ様皮膚炎の場合は、あまりあれこれと顔に塗るのはおススメできません。
炎症やかゆみを抑える最大の効果があるのはステロイドですが、そのステロイドの副作用でこのような病気になってしまっているので、これ以上薬を顔に塗るのは避けた方が無難です。
そのため、かゆみ止めは飲むタイプになります。現在販売されている飲むかゆみ止めは抗ヒスタミン薬か抗アレルギー薬というものが主流です。
どちらもかゆみを引き起こす物質である「ヒスタミン」を抑えることでかゆみ止めとして働きます。
かゆみ止めでかゆみを軽減しても、酒さよう皮膚炎の症状が治まるわけではありません。酒さ様皮膚炎の治療も平行して行っていく必要があります。
ドラッグストアでも入手可能ですが、かかり付けの医師がいる場合はまずそちらに相談してみましょう。
患部を冷やす
かゆいところを冷やすと、かゆみの原因であるヒスタミンの分泌を抑制することができます。
酒さ様皮膚炎の肌は炎症も起こしていますので、かゆみと炎症を鎮めるためにも冷やすのは有効な手段です。
炎症を起こしている肌は血管が拡張しています。冷やすことによって血管が収縮しますので、かゆみを抑える効果が期待できます。
寝る時にできる引っ掻き対策
マスクをする
マスクは寝る時に限らず有効なアイテムですが、炎症を起こしてかゆい場合には寝る時にもぜひ有効活用して下さい。
頬やアゴを冷やす際に、柔らかい布でくるんだ保冷剤をあてて、マスクで抑えておくとずり落ち防止になります。
またマスクをして寝る事で、掻いてしまった時の爪の刺激や寝具の刺激から肌を守ることができます。
手袋をする
寝ている時に掻いてしまうのは無意識で行っているため、止めようと思ってやめられるものではありません。
少しでも掻きこわしダメージを軽減するため、手袋をはめたり包帯を手に巻いたりするといいです。
掻いてしまっても肌へのダメージが最小限になるように工夫された手袋も売られています。
包帯を毎日巻くよりも簡単ですし、寝ている間に脱いでしまわないような工夫がされています。
手袋自体の清潔さも大事ですので、気に入った場合は複数枚用意してこまめに洗濯して使いましょう。
寝具を肌に優しいものにする
寝る時にマスクや手袋をしても、タオルケットや枕カバーなどの寝具でかいている事ってないでしょうか。私はしょっちゅうありました。
無意識に枕でがりがりと掻いちゃって、はっと気がついて止めるけど次にうっすら目覚めるとまた掻いてる・・・。
そんな事が続くと治らないストレスの上に、自分の行動に対して自己嫌悪に陥ってしまいます。
これも無意識にやってしまうので、どうしようもないんですよね。
これは肌に触れても刺激の少ない素材に変更して、少しでも刺激を減らしましょう。
まとめ
酒さよう皮膚炎の症状を改善するには、何もせずに肌が元に戻るのを待つのが治療の基本ではあります。
それが分かっていても、かゆみを我慢するのはとても辛いものです。
起きている間はどうにか耐えることができても、寝ている間にかいてしまい、肌を痛めてしまったと自己嫌悪に陥ることは少なくありません。
それでなくても発症部位が顔なので精神的に辛いにも関わらず、こういった行動によってなおさらストレスを貯めてしまいがちです。
炎症が治まればかゆみもなくなっていきますし、炎症期を乗り切れると肌改善も随分と進みます。
寝ている間に掻いてしまうのは仕方ない部分もありますが、掻いてもなるべく肌を痛めないような工夫で辛い炎症期を乗り切っていきましょう。