酒さや酒さ様皮膚炎の病歴が長くなってくると、自分の顔がどんな時に赤くなるか何となくわかるようになります。
ところが酒さ発症直後などはどういった時に顔が赤くなるのか分からず、ちょっとしたことでものすごく不安になってしまうことも。
お風呂に入ったり運動をした時に顔が赤くなるのは自然な現象です。
また、合わない化粧品を塗ったときや合わない食べ物を食べた時などに出る顔の赤みは不自然な証。
自然なものはそのままに、不自然なものはなるべく避けるようにしていきたいですよね。
私も酒さ様皮膚炎発症直後は、どの赤みが良くてどの赤みがダメなのか、ささいなことが分かりづらくて迷った記憶があります。
今回はどんな時に顔が赤くなるのか、ちょっとまとめてみました。
もくじ
自然に顔が赤くなるのはどんな時か
顔が赤くなるのは色々な原因が考えれます。生活していく上で避けられない場合も多く、酒さの場合は赤みの出方がとにかくひどいため、赤くなることは良くないことだと思ってしまいがち。
でも、運動などで赤くなることは健康な人でもなりますよね。そういった、自然に顔が赤くなる場合は、あまり気にしなくてもいい部類です。
主には以下のようなとき。
- 血行が良くなる
- 運動する
- お風呂に入る
- 食事をする
- 緊張する
- 笑う
- ストレス
- 寒暖差の激しい部屋の出入り
やっぱり血行が良くなることが大きいです。
運動やお風呂は血行が良くなっているから赤くなる、という側面が大きいですよね。
緊張したり笑ったりして顔が赤くなるのは、心拍数が増えることによって血行が良くなるから。
酒さの場合は肌が薄くなりすぎていて血管も広がっていますので、ちょっとしたことですぐに赤みが増してしまいます。
お風呂や運動などは避けてなるべく血行を促進しないようにも注意喚起されていますが、お風呂に関しては入った方が新陳代謝が促進されていいという場合も多いです。
運動に関しても同じで、激しい運動は避けた方が無難ではありますが、軽い運動であれば健康のためにもいいですし体質改善にもつながり、汗をかくことでデトックスにもなります。
赤みを気にするなと言われても気になるものですが、こういった自然な行動で赤くなるのは決して悪いことではない、と覚えておいてください。
だからといって赤みのケアをしない、とか気にせず運動しまくっていい、とかそういう話ではありません。
やっぱりお風呂上りの赤みが辛いと旅行とか行きたくないですし、私も旅行でお風呂は勘弁してもらいたいなんて考えます。
こういった時に赤みが出てもそれは自然なことですから、酒さがひどくなったのか、とかおかしいんじゃないか、などのように不安になることはありません。
むしろ、赤くなることは自然ですから、自分がどういう時にどのくらい赤くなるかを把握しておいて、赤みの出方がいつもよりもひどかった時に何かの異変を疑いましょう。
気を付けた方がいい赤みと対策
自然に顔が赤くなる時はそれほど気に病まなくてもいいのですが、中には気を付けた方がいい赤みもあります。
- アレルギー症状
- 日に当たる
- 特定の食べ物を食べたとき
- アルコールを飲んだとき
- 接触性皮膚炎
- 化粧品を塗った時
自然に赤くなる時と比べると一目瞭然だと思いますが、こういった場合にはきちんと対処法を考えた方がいいです。
まずアレルギー症状は花粉症などでも起こりますし金属アレルギーなどもありますのでちょっと幅が広すぎますが、原因が分かっていればその物質を排除することが一番です。
アレルギー症状の原因となるのが、合わない化粧品や特定の食べ物だったりします。
日光にあたる
日光、つまり紫外線にあたると多くの人は顔の赤みが増します。
紫外線ダメージでその日のうちだけでなく数日赤かったりもしますし、ひどく焼けてしまうと肌荒れが進み顔の赤みだけでなくニキビや皮むけの原因にもなります。
普段から紫外線には気を付け、なるべく物理ガードや日焼け止めを活用して紫外線対策をおこなっていきましょう。
それでも紫外線ダメージを受けてしまった場合は、きちんと冷やして炎症を鎮め、肌を労わるスキンケアでダメージを促進しないようにすることが大事です。
日焼け後は乾燥も進行しますので、保湿ができる状態であればいつもよりもきちんと保湿をするといいです。
食べ物に反応する
食べ物に関しては難しくて、即時に反応してくれればいいのですが、食べてから何時間もまたは1日程度経過してから症状が現れる場合もあります。
乳製品や卵なんかに多く、卵料理を食べると次の日ガサガサになるとか、アイスを食べると次の日かゆくなる、なんて人も多いです。
こういう遅れて現れるアレルギー症状を遅延型フードアレルギーといいます。
自分の体質を理解していて反応する食品を把握している場合はいいのですが、そうでない場合は何が原因か分からず過ごしてしまうこともあります。
即時型アレルギーも遅延型アレルギーも検査することができますが、遅延型アレルギーは日本では保険診療がきかず、自己負担になりますので検査の代金は高額です。
病院でやってもらえることもありますが、それでも結局検査キットは自己負担になりますので自分でやる方も多いです。
ただし、遅延型アレルギーには否定的な見解もあり、何が正解かではなく、自分に合うかどうかで判断していく必要があります。
アルコールを飲んだとき
食べ物と似ていますが、アルコールも分かりやすく顔が赤くなりますね。
アルコールに関しては血行が促進された上に刺激物でもありますので、血管への刺激にもなり酒さ症状には良くないです。
お酒を飲んで顔が赤くなるのはアセトアルデヒドという物質のせい。
アルコールを肝臓で分解するときにアセトアルデヒドが出ますが、この物質を分解する酵素の働きが人によって違います。
分解能力が高い人もいれば低い人もいて、これがお酒に強いか弱いかの体質を決めています。
アルコールの分解能力が低い人は飲んだらすぐに赤くなりフラッシングのような症状を起こしますが、分解能力が強い人はいくら飲んでも赤くならずにケロッとしていたりします。
お酒が強くても、顔は赤くなる人もいますよね。
アルコールに関しては避けることもできる反面、楽しみの一つになっている方やイベントや付き合いで避けることが難しい場合もあるかと思います。
量を決めて飲むなどの工夫もさることながら、アルコールの分解を促進してくれるような食事やサプリの摂取も効果的です。
二日酔い対策として売られているサプリに多い成分ですね。主にはウコンやシジミ(オルニチン)、タウリンなどの他、L-システインにもアルコールの分解効果があります。
肌対策サプリにもなるシステインは普段から飲んでいる人も多いので、そういった場合はやっぱりウコンとかしじみでしょうか。ライフスタイルに合わせて選んでいくといいかと思います。
接触性皮膚炎
また、食べ物を食べて口の周りが赤くなったりかゆくなるのはアレルギー症状というよりは接触性皮膚炎の一種です。かぶれとかそういう類のものですね。
とろろ辺りが有名でしょうか。
ピアスやネックレスなどがかぶれる金属アレルギーも似たようなものです。
このように分かりやすくかぶれる食品は、食べれないくらい重度の人もいれば、口の周りについてもすぐに拭けば大丈夫な人もいます。
金属に関してはつけないようにするしかない人もいれば、つけても汗をかかなければ大丈夫という人もいてこちらも様々。
実はアレルギーの人が、ある種の化粧品をつけると化粧品かぶれを起こします。これは人それぞれですのでどの物質にどういった反応をするか、一概には言えない部分。
ただ、今は技術が発達していて直接肌に触れないような処方になっていたりしますので、特定の成分が入っているからといって必ずしも悪いというわけではありません。
接触性皮膚炎に関する症状はある程度分かりやすいので、各自で調整しやすいかと思います。
化粧品に反応する
食物反応に比べて化粧品のアレルギーは分かりやすく、塗って赤くなったら合わないと考えてしまえば良いです。
合わない化粧品を塗ると一時的に赤くなったりむず痒くなったり、ピリピリしたりします。大抵の場合赤みはすぐに引きますが、ひどい時にはそのまま湿疹や炎症が広がってしまったりもします。
先ほどの接触性皮膚炎のような症状が出てしまう場合から、ちょっと成分が合わなかった、または刺激に弱くなっていた、などの軽症までさまざま。
かぶれてきたりなど症状がひどい場合はその化粧品の使用を中止して素早く洗い流し、皮膚科できちんと治療を受けましょう。
それほど重度ではなく化粧品を塗ったら顔の赤みが増す場合、まず手指やコットンなどの使用道具で物理刺激を与えていないか、よく注意してみましょう。
そういった物理刺激を与えていないにも関わらず赤くなるなら、化粧品が合っていない可能性があります。他のものに変更することも検討しましょう。
酒さの場合は特に色々なものに反応してしまい、敏感肌用の化粧品ですら塗れないことも珍しくありません。
こういったことから、使い始める場合は1回分の無料サンプルがあるとありがたいのですが、そういうメーカーばかりじゃありません。
カウンターにいかないとくれないことも多いので、田舎に住んでいると入手手段がなかったりもします。
トライアルセットや返金保証などの手段をうまく利用して、なるべく現品の即時購入は避けた方が無難です。
赤みは健康のバロメーターにも
この他にも、人によって体調が悪い時や、お通じの調子が良くない時、月経前などに顔が赤くなったりします。
私の場合もお通じの調子が良くないと赤みを帯びてどす黒くなりますし、月経前は妙にほてり気味だったりします。
陣痛が始まった日は異常に顔が赤いと思っていたら、おしるしが来て出産に至った、などということもあります。
どういうわけか、顔の赤みで自分の健康状態が分かったりするようになるんですね。(分かりたくないですが。)
最初は少し赤みが増しただけであたふたしていても、そのうち慣れて体調管理の目安にできるようにも。慣れた私が図太いだけかもしれませんが(汗
体調管理ができるようになれば顔の赤みも少しはコントロールできますし、難治性とか治療期間が長いとか言われる酒さでは、コントロールできるということはとても大事なことです。
まとめ
血行が良くなったりすると顔の赤みは増しますが、それは酒さでない健康な人にでも起こる症状です。
どんな時でも赤くならないというのは却っておかしいのですが、酒さの場合は尋常じゃない赤みになることもありますので、不安にはなってしまいます。
どんな時に顔の赤みが増すかを覚えておき、その日の行動のうちで赤くなってしまいそうな事があったらどうやって対処するかを考える目安にしましょう。
どうしても避けられないことも多くありますが、事前に赤くなることが分かっていれば避けたりほてり対策グッズを持ち歩いたりといったこともできます。
ほてりそうな日は保冷材を持ち歩いてみたり、濡れタオルを凍らせて持ち歩いたり、ミスト状の化粧水が導入できればポーチに忍ばせておくだけでも違います。
お化粧で隠すことが優先であれば、ポーチに下地やファンデをプラスするかどうかの選択基準にもなりますね。
血行が良くなって赤くなってしまうのは自然なことではありますので、うまくコントロールしてストレスなく日常生活が送れる工夫をしてみてくださいね。