皮剥け地獄:治療開始後10週間

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酒さよう皮膚炎の皮剥け期。少しは出口が見えてきた。

酒さよう皮膚炎発症後、じたばたと悪あがきをするも一向に改善しない日々を送りますが、出口が見えないと思っていたこの病気も転換期を迎えます。そう、炎症が少しずつ良くなって来るのです。

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「炎症さえ治まれば!」「この赤い顔さえどうにかなれば!」何百回思ったことか分かりませんが、その希望が叶えられると思いきや・・・・新たな地獄「皮むけ期間」の始まりです。

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皮むけ期間まで

治療開始後7週間目に入る頃、症状は発症直後に比べて幾分マシで炎症は少しずつ良くなってきていました。顔はまだ赤いものの、どす黒い赤みや紫がかったような不健康な色味は影を潜め、真っ赤な顔色が少しずつピンクに近づいていきました。それでもまだまだ健康的な赤みとは程遠くはありますが、初期に比べれば全然マシ。このまま赤みが引いていってくれるのを祈るように過ごす日々です。

この頃にはリンパ液は出なくなり、膿に関してはたまにできるニキビ状の発疹がちょっと膿む程度。これは元々にきび肌だから多少は仕方ないと割り切っている部分がありました。

同じ顔の中でもとりわけひどい症状だったアゴの部分は早くも皮剥けを起こしていましたが、皮膚の薄い部分である事と、肌の状態が悪化するのはアゴからという自分の体質もあったので、「そんなもんなんだろう」と深く考えもしませんでした。考えたからと言ってどうにかなるものでもないのですが・・・。

改善を見せる肌と打ち砕かれた希望

皮剥け地獄に入る直前、私の肌はどういう訳か素晴らしい改善を見せます。皮膚の赤みも薄くなり、少し前まではカサカサだった肌はなぜかなめらかで、触るとつるつるとした感触。あごの皮剥けも何故か落ち着き、剥けていない訳ではないのですが少し離れたところから見ると分からない程度。

今でも不思議ですがこれは一体何だったんでしょう。嵐の前の静けさ?。このまま良くなっていくと期待に胸を膨らませ、ルンルン気分の有頂天だった私の希望はものの見事に叩き潰されました。。。

落屑(らくせつ)の始まり

突然だった落屑の始まり

どういう訳か状態のいい肌に天国にも昇る気分の私。誇張ではありません。顔がひどく腫れ上がった状態が数週間続くという事で、その程度のことが天国だと感じる程度に気持ちはへし折られていました。

希望の光が見えてきたと思っていたある日の朝、起きてみるとなんと!

顔中の皮膚がボロボロと剥けているのです。

それこそ顔中、というか発症部位全てです。以前から皮がむけ気味だったあごだけならともかく、皮剥けの気配もなく赤みも落ち着いてきた頬まで!口の周りも当然のように!

気付けなかった兆候

とにかくいたるところの皮膚が剥がれ落ちています。なに、この赤顔ゾンビ。映画やゲームに出てくるゾンビは紫か灰色だ。赤ではない。

私は真っ赤なお岩さんから赤顔ゾンビに転職を果たしたのでした。これっぽっちも嬉しくありません。

落せつの始まりは唐突でした。私の場合は朝起きたらいきなりなっていましたが、それはきっと私が色々と兆候を見逃していたのでしょう。乾燥状態がひどくなったとか、ほんの少し皮膚がめくれてるとか、自分の肌を良く見ていたら兆候に気付けたのかもしれません。

自分の肌を良く見る。美肌にはとても重要と思われるこの観点も、酒さよう皮膚炎発症時はただの苦行でしかありません。鏡なんて見たくもないというのが本音です。なるべく冷静に観察するように努めようとは考えていたのですが、やっぱり当事者になってしまうと気付けない事がたくさんあります。

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落屑の経過

炎症具合と落屑

皮剥けと引き換えに炎症の赤みは改善しているのですが、それでも赤いことには変わりありません。赤からピンクという程度にはなったのですが、不自然な形に赤くなっているのでどうしても目立ちます。その上落屑=皮剥けラッシュです。

落屑初期

日焼け後に皮がむけてくる感じとは一味違います。

まず発症部位の皮はいたるところで大きくめくれてきます。かといって日焼けのようにペロンと一枚大きくはがれるような事はありません。「落屑」という名前がついていますが、まさに「屑」。ゴミのようなフケのようなものが顔中にくっついている状態です。

こするとボロボロ落ちてきます。こすればこするほど大きな塊になり、ピーリング剤など使ってないのにごっそり取れる垢すり状態です。(本来こすってはいけません。。。。)

お風呂や洗顔などでちょっと濡れようものならもうすごいです。タオルは皮だらけ。そーっと押さえるだけにしたはずなのに剥がれ落ちてくる皮膚。

風が吹けば顔から皮膚が舞います。子供を抱けば子供の髪に私の皮膚が落ち、わが子がフケだらけに見えます。なんの拷問!?

落屑中期

そんな状態もずっと続くわけではありません。皮が剥けている状態は変わりませんが、徐々にむけている皮が小さくなっていきます。この頃の皮は「コーンフレーク」や「うろこ」という表現がぴったりきます。まさにコーンフレーク上の皮が肌のいたるところに張りついています。

それでも顔にはりついている事ができる丈夫な皮が多くなっていきます。剥けてはいるけど落ちてこない、という状態の皮膚が増えてきます。

風が吹くと顔から舞っていた皮膚も徐々に減っていきます。まだ完全にはなくなりません「。舞いあがる」という表現から「パラパラ落ちる」という表現に変わる程度には改善していきます。

落屑後期

皮がむけては正常(に見える)な皮膚が現れ、それがまた剥け・・・。まさに脱皮という表現がふさわしいです。昆虫のように何度も何度も脱皮を繰り返し、徐々に剥ける皮膚が少なくなっていきます。また、剥けても小さく目立たなくなっていきます。

風が吹いても顔から粉が落ちてこなくなります。この頃には落ちてくる皮膚も「コーンフレーク」から「粉」にまで改善しています。

濡らしてこするとピーリング状態なのはしばらく続きますが、初期の頃のようにごっそり取れる感じは薄れてきます。

前期~後期までの期間について

簡単に前期~後期とまとめましたが、いつからいつまでが前期、や何日で後期になる、と明確に区切れるものではありません。振り返ってみるとこういう変遷を経てきたな、という肌状態を分かりやすく表現するために前~後期とまとめました。

私の場合は後期と表現する状態になるまでに4週間ほどかかっています。

落屑はいつまで続くのか

落屑はいつまで続くかというのは個人差によるところが大きいのですが、ここで終わり、という区切りがありません。皮が剥ける状態というのはしばらく続きます。

何故かというと、酒さよう発症後の皮膚は非常にもろくターンオーバーも活発です。水分を蓄えられず肌を守れないため、どんどん剥がれ落ちていきます。弱い肌がどんどん入れ替わって新しい肌になっていってるのです。

つまり、普通の状態より肌の入れ替わりが激しいんですね。これが皮が剥けやすい仕組みです。落屑状態は良くなっていっても、皮膚自体は弱く剥けやすいのです。

それでも前~後期に見られる変化のように、徐々に皮膚は強くなり次第に剥けなくなっていきます。後期の状態までいけばもう少しで皮むけが目立たない肌になります。

落屑のあとはどうなるか

落屑期間が終わったから完治、というものではありませんが、肌状態はぐっと良くなります。詳しくは次回の記事に回しますが、皮がめくれて来なくなれば化粧が粉浮きしなくなりますし、ここまで来れば炎症も初期に比べて収まっているはずです。

人によっては炎症→落屑→炎症→落屑とリバウンドを繰り返すようですが、それでも1回目の炎症より2回目の炎症の方が程度が軽いはずです。

ゆっくりゆっくり改善していく。

ほんとうにこの病気の特徴で、やっかいなところです。

落屑の後また炎症を起こしてしまったとしても、それでも皮膚は改善していってるはずなのです。治療期間は肌を大事にしないと悪化させてしまう可能性もあります。悪化させてしまうと本来は改善していったはずの肌が後退します。

3歩進んで2歩下がるのは正常です。この病気はそういう病気です。3歩進んで4歩下がるのは何かしらのお手入れや生活習慣に原因があります。後者にならないようにすればゆっくりですが治っていきますので、落屑期間の後も気を抜かず肌をいたわる生活をしていきましょう。

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まとめ

私の場合この皮剥け地獄は4週間ほどで落ち着きを見せ、そこからは人前に出れる程度(主観あり)の肌になっていきます。

治療開始後12週間ちょっと経過すると現在に至りますので、ここからさらに2週間で現在に追いつきますね。次の記事では現在の様子に追いつけそうです。

まだ赤みが完全に消えたわけではないですが、生活していく上で大分楽になりました。皮むけが収まって化粧ができるようになりましたし(滅多にしません)、マスクをしないで出かける事も。

今も完治ではありませんが皮むけが収まると肌状態や気持ちの持ち方が全然違いました。次の記事ではその辺りに触れつつ、残りの2週間の経過と現在の様子を書いていきたいと思います。

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コメント

  1. アバター より:

    ろーざさん
    こんにちは(^^)
    先日はお返事有難うございました。

    皮剥け期で質問なのですが宜しいでしょうか?
    現在脱ステ6週目位です。
    一番ひどかったコーンフレーク期は過ぎたように感じていてます笑
    赤みはあるものの皮剥けも落ち着きヒリヒリ感が少なくなってきたなーと思うとまたぶりかえし、口のまわりにひび割れのようなものが出来てきて膿?リンパ液?が少し出てきて朝起きると皮剥け再発…という状況です。皮剥けはポロポロ粉っぽいものと小さなうろこっぽいものが同居しているような状態です。このような状態が繰り返されながらよくなっていくものでしょうか?
    仕事上、どうしても何も塗らないということが出来ないので、唇はワセリン、脱ステ中の口周りは化粧水等はつけずに日焼け止めのみ、皮剥けが見た目に気になっているときはワセリンです。

    • ろーざ ろーざ より:

      空さん、こんにちは。
      コメントありがとうございます!

      私の時も赤みや浸出液がぶり返しつつ、少しずつ良くなっていった記憶があります。
      今の段階ではリンパ液のようなものが出てくるのも不思議ではありませんのであまり気に病まないで下さいね。

      リバウンドっぽくなっても、剥ける皮が少しずつでも小さくなっていれば快方に向かっている証拠です。
      最終的には粉ふき状態になり、さらに良くなると皮が剥けなくなっていきます。
      浸出液もその過程で徐々に出にくくなるかと思います。

      私も3歩進んでは2歩下がるというように、ちょっと良くなったと思ったらまたぶり返して本当に治るんだろうかと不安になりました。
      私のときと同様の経過を辿るとすると、うろこと粉が同居し始めたなら、そこからは徐々に粉の割合が大きくなっていき、粉もさらに細かくなっていくかと思います。
      空さんは低刺激なケアをしてらっしゃいますし、きちんと良くなっていくと思いますのでもうひとふん張りがんばりましょう!