以前に皮膚科を転院した事を記事にして以来、記事としてはアップしませんでしたが何回か通院をしています。
その間に漢方薬の処方がちらほらと変わっていたのですが、抗生物質が長期間処方されることによる不安が大きく、漢方薬の件は記事にしておりませんでした。
コメントでやり取りさせて頂いた際に見返してみましたら大分前の処方のまま記事が止まってしまっていましたので、今飲んでいる漢方薬とそこに至るまでの経緯をざっくり振り返りたいと思います。
医師に言われたこともなるべく思い出して文字にしますので、どういう考えで漢方を処方するかなど、何かの参考にしていただければと思います。
※今までの経過や治療の経緯などは「治療記録」カテゴリにまとめてあります。
もくじ
どんな皮膚科?今までの経緯をおさらい。
今通院しているのは、近所の皮膚科さん。いわゆる「保険診療」の皮膚科で、酒さに対して特別なことはしていません。
自由診療と保険診療を組み合わせて色々やってくれる皮膚科もあるようですが、私のところはそういうことはありません。
私自身も状態がひどい時の抗生物質や保湿に困った時のヒルドイドなど、何かの時に処方してくれる医師が欲しかっただけなので、それでOK。保険診療で酒さを治そうとは思っていませんが、状態をキープするお手伝いをして貰えればな、と思っています。
かといって信用していない訳でもなく、初診の時にパッと顔を見ただけで酒さという診断がついた医師。
「酒さに対して保険診療の中でできることは少ない」ことや「酒さという病態はとても難しくて、ぶり返すこともある」なんていう事もよく話してくれましたし、ロゼックスなど酒さの外用薬に対しても詳しかったです。
その時の経緯は以前の記事にまとめてあります。
その後、抗生物質に頼りながらも数回通院し、漢方の処方が少し変わっています。
保険診療特有のぶっきらぼうや3分診療ということもあるのですが、2回目の診察時には30分くらいかけて話を聞いてくれて、漢方の処方が決定したなんて経緯もあります。
それ以降は3分診療ですけれどw
私の酒さには抗生物質があまりにも効くので、飲んでいる間は漢方薬やサプリ、体質改善の効果が分かりにくいです。
長期間服用したこともなかったので長期服用に関する不安もあり、その件を記事にして以来漢方薬の件は記事にしそびれていました。
漢方薬の経緯:2017年2月~4月
今回は2月の診察時(初診)から、どのように漢方薬が変わってきたかをメインに書き残しておこうと思います。
2017年2月
まず、初診時に頂いた漢方薬は以下の2種類。
- 白虎加人参湯 – ほてりや痒み、喉の渇きを鎮める。皮膚を潤しながら熱を冷ますタイプの漢方。体力のある人向け。
- 消風散 – 皮膚の赤みやかゆみ、分泌物を抑える。皮膚を乾燥させながら熱を冷ますタイプの漢方。体力のある人向け。
この時のことは以前の記事に書いていますのでサラッとまとめます。
医師としては最初、「桂枝茯苓丸」と「十味敗毒湯」という処方が良かったようなのですが、私がどちらも飲んだことがあるというと次に出てきたのは「加味逍遥散」。
桂枝茯苓丸と十味敗毒湯は酒さ以外の体調も含めて多少の効果を感じたものの、加味逍遥散に至っては何の効果も感じなかったという経緯があります。
その結果として出たのが、上記の白虎加人参湯と消風散。
2017年3月
その後は3月に再受診。
この時は消風散がどうも合わないような気がする、という話をしてみました。消風散は乾燥させながら熱を冷ますタイプの漢方ですから、乾燥タイプの私には向かない気がするんですよね。
長引く診察と処方の決定まで
この時は、今までの漢方の経緯や数年分にもわたる薬の服用歴を細かく聞いて下さったのであれもダメ、これもダメだったか・・・という感じで診察が大幅に長引くことに。
漢方薬以外にも前回はイオウカンフルローションが出ていたんですが、イオウだとブツブツのひどい時にしか効かないから他のものを出してくれ、と粘ってみたり。
ところが私の場合、皮膚疾患歴が15年くらいあるものですから、提案してくれる薬のほとんどを使ったことがある状態で。
そんなこんなでこの時は、かなり長い時間お話を聞いて頂きました。珍しく患者さんも少なかった時ですが、最後の方はもうそれでいいです、とこっちが遠慮してしまうくらい。
3月診察時の医師の考え
その時に言われたことも一部書き起こしておきますね。
そう、わたしが前回飲んでいたのはツムラの十味敗毒湯で、脱ステ時の膿にはとても良く効いたのですが、酒さに対しては???という感じでした。
十味敗毒湯というのは酒さの代表的な漢方として知られていますが、オウヒを使ったもの(クラシエ)と使っていないもの(ツムラ)の2種類があり、酒さに効くと言われているのはオウヒを使っているものです。
酒さの診断すらできない医師がいるとも言われる中で、酒さの診断はすぐつくし、ロゼックスや十味敗毒湯の知識もあるし、皮膚科医としての勉強はなさっている先生なんだと感じます。
だからと言って、保険診療でできることが少ないというのは変わらないところ。
ベピオゲルの処方
塗り薬に関してはほとんど使ったことがありましたし、どれも一長一短。思い切ってこちらから今まで使ったことがないベピオゲルを提案してみました。
医師としては酒さにベピオは強すぎると思っていたようで
というようなやり取りがあって、イオウカンフルローションからベピオゲルに変更。
2017年3月の処方と値段
結局この時の処方は以下のようになりました。お・・・・多いっ・・・・。
- ミノマイシン – 朝(食後):100mg
- 白虎加人参湯 – 朝昼晩(食前):クラシエ
- 十味敗毒湯 – 朝昼晩(食前):クラシエ
- 消風散 – 朝晩(食前):ツムラ
- ムコスタ錠 – 朝昼晩(食後):胃薬
- ベピオゲル – 2.5%(1日1回顔、ニキビに)
しかも消風散減ってない・・・。この時はさすがに漢方薬を飲むのがしんどかったです。
ミノマイシンやムコスタはジェネリックのミノサイクリン、レバミピドに変えてもらって28日分4,790円。診察は保険適用で590円。
2017年4月
4月の受診時には前回のようにあれこれお話しすることもなく、いわゆる3分診療コース。
消風散だけもういらない、というと
とあっさり止めたものの、消風散とミノマイシン用に出されていた胃薬は特に減らされず。
漢方の効き目も聞かれたんですが
と答えたら、とりあえずそのまま続けよう、という話に。
この時に抗生物質の長期服用の件をちょっと聞いてみたところ、3か月程度飲んでみてそのあとの再燃具合によって、というようなことを言われました。
その、抗生物質の部分を記事にしたのが前回の治療記録。
2017年4月の処方と金額
という訳で、4月の処方は前回から消風散が減っただけ、ということになります。
- ミノマイシン – 朝(食後):100mg
- 白虎加人参湯 – 朝昼晩(食前):クラシエ
- 十味敗毒湯 – 朝昼晩(食前):クラシエ
- ムコスタ錠 – 朝昼晩(食後):胃薬
- ベピオゲル – 2.5%(1日1回顔、ニキビに)
消風散の代わりにもう一種類漢方をぶっこまれたら辛かったですが、結果的に2種類になったので良かったです。
クラシエの漢方は錠剤なので比較的飲みやすい形態をしています。
この時の金額は診察が590円。お薬はジェネリックを希望して3,710円。
これ以降、漢方薬の処方は変わっていません。
まとめ
漢方薬に関してはある程度の効果を感じているので、保険診療の中で続けていきたいという思いがあります。
色々な方からお話を伺うと、漢方が効いたという方もいれば全く効かなかったという方もいて、本当に人それぞれ。
ただ、きちんとした漢方医に診て頂いて煎じ薬まで飲んでいるような方はかなり効いている印象があります。その代わり治療費が高額になりますし、ちゃんとした漢方医に当たらないと処方も無駄になるだけだというデメリットがありますね。
私のように少しだけ効き目を感じていて保険診療でどうにか・・・・と思う方も多いでしょうし、ちょっと効いたから高額でも漢方医を・・・・と思う方もいらっしゃると思います。
酒さというのは人それぞれに改善法が違う病気ですし、体質や生活リズムがそれぞれに異なりますから、良くするためのアプローチも違って当然なんですよね。
人の記録というのは参考にはなっても自分に当てはめることはできないかもしれませんが、それでも私の記録がどなたかの参考になれば幸いです。
コメント
おひさしぶりです。ふくです。
お元気ですか?
4月にピロリ菌治療をし、気温が高い日が続いたある日、また酒さが再発してしまいました。
現在、ミノサイクリンの抗生剤40日分を服用中です。
ショックで落ち込み、あれこれ調べて漢方薬を挑戦してみようと思いました。
ただ、主治医は漢方薬を信じていない先生なので、この記事(クラシエとツムラの違い)で私の方から治療方針を提案してみようとおもいました。
ろーざさん、細かく記録なさっていて本当に勉強になります。ありがとう。