久しぶりの皮膚科受診。酒さの私に相性の良い医師が見つかるか?転院してみた感想と処方された薬のまとめ。

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入院騒動で皮膚科に行く時間がなくなり、一度行かなくなると何となく行かずに済ませていた皮膚科。

ちょうど前回の皮膚科受診では、大きな病院特有の制約や保険診療による酒さ治療の限界を医師の口から聞けたところでした。

私自身も保険診療の限界には気づいており、医師に酒さを治してもらおうという考えはないので、それほど積極的に皮膚科に行こうとは思っていなかったのですが。

珍しく時間に余裕がある日があったので、ふと思い立って近所の皮膚科を受診してみました。

※前回の受診記録はこちら

参考酒さ様皮膚炎発症後8回目の皮膚科受診。大病院に特有のジレンマを聞くことができました。

※今までの経過や治療の経緯などは「治療記録」カテゴリにまとめてあります。

参考治療記録カテゴリはこちら

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酒さ患者の初受診は不安と緊張

今回の皮膚科は初めての受診になります。医師がどんなタイプかも分かりませんので、ちょっと緊張。

酒さを治してもらおうという気はなくても、せめて診断くらいくだせる医師だといいですが、下手するとプロトピックかステロイドを処方されておしまい、みたいな・・・。

初めての皮膚科だと、そんな不安が常に付きまといますよね。

私はあちこちの病院をはしごするつもりはなかったので、とりあえず近所の皮膚科である程度話を聞いてくれる病院が欲しかった、というのが受診の動機。

転院に至った経緯

前に通っていた皮膚科は、長年通う中で引っ越しなんかもして。今の家からだとかなり遠くになっちゃったんですけれど、それでも通ってたんですよね。

大病院ということもあって制約もなかなか厳しく、保険診療で許可されている薬でも病院の審査が通っていないと処方できないなどのジレンマもあったようです。

開業医さんの方が自由は効くんだよね

というのは、以前の皮膚科の医師がおっしゃってた言葉。

でも実は普通の開業医さんも健康保険という制約にしばられますから、本当に自由な診療ができるのは自費診療を行っている開業医さんですね。

そんな折に入院したりなんかもあって、すっかり足が遠のいちゃってました。

診療に限界があるのも承知で漢方薬とビタミン剤だけ貰いにいっても良かったんですが、だったら近い方が何かと便利ですし、今回はとりあえず近所の開業医さんに行ってみました。

診察内容

初診で酒さの診断が

診察が始まって顔を見るとすぐに

はい。分かりました。

と言われたんですけど、何がどう分かったんでしょう?w 疑問に思っていたら、

酒さですね。

と一言。問診票には10年以上皮膚疾患があることだけ記載して、酒さや酒さ様皮膚炎に関しては書いてませんでした(書くところが少なかった&画像をもっていった)

顔を見てすぐに診断を出せる、っていうのはある意味すごいかも。酒さって他の病気の可能性を排除して初めて診断できる、なんて話もありますし。

酒さ様皮膚炎を発症して脱ステしてた時の写真も見せたんですけど、そうしたら

ステロイド酒さですね

と一言。

酒さや酒さ様皮膚炎を診断すらできない医師がいるとも言われている中で、こういう診断はすごいですね。

酒さをどう治療するかに関しては難しい

すぐに酒さと診断してくれる、というのはありがたかったのですが、じゃあどう治療していく、というのはやっぱり難しいようで。

保険診療でできることというのは少ない、もしくはないに等しいんですよね。

例えば保湿剤にしたって、ヒルドイドは血行促進作用が酒さにはダメだったり、パスタロンは尿素がダメだったり。

私はヒルドイドでも大丈夫なんですが、最近は塗ると少し赤みが増します。私の場合は赤みもすぐに引くのと保湿しないことによる害の方が大きいので、何かの時にはヒルドイドにも頼ります。ただ、積極的に使おうとはあまり思えなかったりします。

その辺りは今回の医師にもジレンマのようで

酒さって保険診療の中でやっていくのはすごく難しいんですよね。

治ったと思ってもぶり返しますし、保険の中でできることって言ったらプロペトで保護するとか、そういうことくらいになっちゃうんですよ。

あとは漢方薬を試してみるか、ですね。

私としてはその漢方やプロペトを処方して貰いたいので、積極的に何かしてくれなくてもいいんですよね。ロゼックスとかは処方できたとしても自費診療になりますし。

でも、メトロニダゾールの項目を検索しながら話してるのは目に入りましたので、酒さ=ロゼックスという知識はあるのだと思います。

※ロゼックスというのは商品名で、有効成分はメトロニダゾールです。日本ではニキビや酒さに対しては保険適用できません。

プロトピックと酒さ

顔の赤みに関してはおススメではないけれど、一つの手もある、という感じで切り出されたのがプロトピック。

酒さの赤ら顔にプロトピックの流れはうんざりするかもしれないですが、今回の医師に関してはどうやら悪化することもあるという知識があるよう。

プロトピックという手もあるにはあるんですがね・・・

と言われたので、以前に悪化したことがあると伝えると

プロトピックも酒さを悪化させる場合があるんですよ。ステロイド酒さも起こしてましたし塗らない方がいいと思いますが、そうなると積極的にできる保険治療ってあまりないですよ。

とのこと。

やっぱり保険診療での酒さ治療は難しいようですね。

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酒さ治療を積極的に行っているところを探すしかない

酒さという病態はなかなか難しくて、保険だとできることも限られているから積極的にやっているところを探すのが一番良いかもしれないけどね。

と言われたので、積極的にやってるとこありますか?と聞いたんですが

いや、僕では分からないから問い合わせてみないとね。

と。医師同士の横の繋がりがあっても良さそうですけど、酒さって自費で積極的にやっても難しいですから仕方ないですね。

私の場合はロート製薬のAZAクリア(アゼライン酸高濃度配合の化粧品)がそこそこ効くので、それを取り扱っているクリニックに転院するって手もあるにはあります。でも一番近くの取り扱いクリニックでも、前の病院より遠くまで通わないといけなくなるんですよね。

今回の皮膚科で扱えるか聞いてみたんですが、取り扱いできないようで。

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そういうところに行くとしても、近所の皮膚科はきちんと確保しておきたいところ。

保険の範囲でできることをやってくれれば私は何の文句もないんですが、なまじ酒さに詳しい医師だと保険診療で酒さにできる限界も分かってますから、こういう感じで逃げ腰になっちゃうのかもしれませんね。

塗り薬と漢方薬

さて、いざお薬を決める段階になると、どうしても酒さで一般的なお薬があがってきます。

最初に言われたのは、ミノマイシンを飲んで症状を落ち着かせつつ、漢方薬とイオウの薬で落ち着かせる、という案。

ああ・・・イオウも抗生物質(ミノマイシン)もいらない・・・・・。

イオウカンフルローション

イオウはそんなに効かないんですけど、と言ってみましたが、別の薬にはなりませんでした。

ブツブツしてるところにちょっと塗った方がいいよ

とのこと。

前の医師もイオウカンフルローションの処方だったので、在庫いっぱいあるんですよね。初めての受診で手持ちがあるからいりません、とは言えないのでそのまま貰うことに。

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ミノマイシン(抗生物質)

ミノマイシンは私の酒さには良く効いて、飲んでいる間はブツブツも赤みも綺麗さっぱり消えますが、ずっと妊娠と授乳があったので飲んでいませんでした。

ただ、抗生物質はその時だけ良くなっても、結局あとからぶり返すので意味がないんですよね。しかもぶり返すときには、前よりも悪化しているような気もします。

抗生物質は腸内細菌も全部殺しちゃいますので、その辺りに悪化する理由があるように思います。

腸内フローラを悪化させると肌も悪化するのが実感できているのであまり飲みたくないのですが、素直に言うことを聞いて飲むかどうか悩ましいところ。

参考「腸内改善」関連の記事はこちら

抗生物質はどうしても、という時の手段だと思っているのですが、今回は初受診ですしあれこれ注文をつける訳にもいきません。

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漢方薬

漢方薬に関しては、今までの医師と違った提案が。

漢方薬、2種類飲んでほしいんですよね

2種類出してくれるところって今までなかったんですが、今回の医師は2種類で様子を見るよう。最初に言われた組み合わせは十味敗毒湯と桂枝茯苓丸でした。

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どちらも飲んだことがあります、と言ったら次に名前が挙がったのが加味逍遥散

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どうしてこう、ピンポイントで飲んだことがあるものばかりなんでしょう。舌とか診られたわけではないので、酒さや皮膚病に対する一般的な漢方、ということかもしれません。

十味敗毒湯や桂枝茯苓丸に関してはそれぞれの効果を感じたものの、加味逍遥散は何の効果も感じなかったという経緯があります。

加味逍遥散だけはあまり効果を感じませんでした、と話したところ、結局以下のような組み合わせに決まりました。

  • 白虎加人参湯 – ほてりや痒み、喉の渇きを鎮める。皮膚を潤しながら熱を冷ますタイプの漢方。体力のある人向け。
  • 消風散 – 皮膚の赤みやかゆみ、分泌物を抑える。皮膚を乾燥させながら熱を冷ますタイプの漢方。体力のある人向け。
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白虎加人参湯と消風散の組み合わせ

白虎加人参湯と消風散は、基本的にかゆみやほてりを抑える漢方のようです。

対照的なのは白虎加人参湯は皮膚に潤いを与え、消風散は皮膚を乾燥させるような処方だということ。白虎加人参湯は身体に熱がこもっている場合に向き、消風散はじゅくじゅくした分泌物があるような場合に向きます。

白虎加人参湯は1日3回に対し、消風散は一日2回、という処方です。

消風散は乾燥すると悪化するようなタイプには向かないようですが、その分を白虎加人参湯で潤しているのでしょうか。

私は乾燥で悪化するタイプですが、白虎加人参湯の方が飲む回数が多いので乾燥に関しては大丈夫な気もします。

ほてりを取ることに特化しているような印象を受けますが、最近は顔のほてりがなくなってきているのでどういう効果が出るか分かりません。

そういえば、ほてりがあるかどうかの問診はされませんでした。

処方内容

ということで、結局は保険診療の中で漢方薬や塗り薬を試していく、といういつもの感じに落ち着きました。

最終的な処方内容は以下のような感じ。

  1. ミノマイシン – 朝1回:100mg
  2. 白虎加人参湯 – 朝昼晩(食前):クラシエ
  3. 消風散 – 朝晩(食前):ツムラ
  4. イオウカンフルローション

ビタミン剤やヒルドイドは医師からも提案がありませんでしたし、私も特にお願いしませんでした。

まとめ

久しぶりに皮膚科にかかってみましたが、やっぱり酒さという病気の難しさと保険診療の限界に関しては変わっていませんね。数か月で変わるものでもないですから当たり前ですが。

保険診療が嫌になる方も多いと思いますが、これだけできる事が少ないと仕方ないかな、と思います。

保険診療に価値を見出せなくて自費診療される方や自宅療養される方もいらっしゃる一方、保険で皮膚科に通われている方も多くいらっしゃるので、私の診察記録が何かのお役に立てれば幸いです。

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