酒さ患者さんがビタミンDを摂取して、酒さ症状が改善したという話があるようです。
ビタミンDは不足しがちなビタミンですし、ビタミンDは太陽に当たることで生成されますから、紫外線を避けて生活する酒さ患者さんは不足気味でもおかしくありません。
一方で、酒さの方はビタミンDの血中濃度が高いから摂取してはいけない、といった研究結果もあります。
どちらが正しいかというのは体質や酒さ症状の原因となっているものが人それぞれなため、絶対的な正解というのはないように思います。
そこで今回はビタミンDというのはどんなビタミンなのか、摂取しようとする時には何に注意したらいいかをまとめておきたいと思います。
もくじ
ビタミンDとは
ビタミンDの主な機能
ビタミンDは腸管でのカルシウムの吸収を促進し、骨の形成を助ける栄養素です。
ビタミンDは太陽の照射、つまり日光浴で生成されるため太陽のビタミンなどとも呼ばれます。
欠乏症や過剰症にもカルシウムに関連するものが多く、骨の生成と深い関係があるビタミンです。
また、ビタミンDは皮膚で作られるため、皮膚とも関係の深いビタミンです。
ビタミンDは脂溶性ビタミン
ビタミンDはビタミンの一種で脂溶性ビタミンに分類されます。
水に溶けにくいため尿などとともに体外に排出されず、過剰に摂取した場合は人体に害を及ぼすことがあります。
この点が水溶性ビタミンのビタミンBやビタミンCなどと大きく違うところ。
過剰に摂取しても尿と一緒に排出されると言われている水溶性ビタミンとは違い、ビタミンDのような脂溶性ビタミンは肝臓をはじめとする体内に蓄積されます。
このため、過剰に摂取すると後述するような過剰症になる場合があります。
ビタミンD過剰症
脂溶性ビタミンの過剰摂取にはビタミン過剰症という副作用が出る危険性があります。
ビタミンDが過剰になった場合には、腸管からのカルシウム吸収が促進され血中カルシウムの濃度が上昇します。
そのため、ビタミンD過剰症では主に高カルシウム血症と類似の症状が出るようです。
その結果として引き起こされる症状は以下の通りです。
- 食欲不振
- 吐き気
- 肝機能障害
- 腎臓障害
- 多尿
- 尿路結石
- 高血圧
- 腹痛
- 発熱
- 発疹
- 皮膚のかゆみ
- 便秘
- 疲労感
- 睡眠障害
- 歩行困難
- 貧血
- 脱毛
- けいれん
ビタミンD欠乏症
ビタミンDが欠乏した場合には以下のような症状が現れます。大まかにカルシウムの吸収ができないことによっておこる骨の異常が多いです。
- 骨粗しょう症
- くる病
- 高血圧
- 結核
- 歯周病
- 自己免疫疾患
ビタミンDの種類と日光浴の関係
ビタミンDの種類
ビタミンDには種類があります。
- ビタミンD2 ・・・ 主に植物から摂れる
- ビタミンD3 ・・・ 主に動物から摂れる
このうち、日光に当たることで人体で生成されるのはビタミンD3となります。
ビタミンDと日光浴
ビタミンD3は人体の皮膚で生成され、プロビタミンD3というビタミンDの前駆物質が、紫外線によってビタミンD3に変換されます。
生成に紫外線が必要なことや皮膚で生成されることから、ビタミンDの生成には日光浴が大事だと言われるんですね。
ビタミンDの豊富な食材
ビタミンDの豊富な食材は主にキノコや魚です。
ビタミンD2はキノコなどの植物性食品、ビタミンD3は魚や卵などの動物性食品から摂取できます。
- きくらげ
- 干しシイタケ
- 舞茸
- エリンギ
- しらす
- いわし
- にしん
- 鮭
- さんま
- さば
- アンコウ
- 卵
ビタミンDの摂取量とサプリからの摂取
ビタミンDの摂取量
厚生労働省が発表している一日のビタミンD摂取量は以下の通りです。年齢や性別によって変わり、17歳以下では数値が変わってきます。
18歳~70歳以上の男女で数値が変わらなかったことから、ここではその数値を記載しておきます。一般的な成人であればこの数値を目安にすればいいと思います。
目安量/日 | 上限量/日 |
---|---|
5.5μg(220IU) | 100μg(4,000IU) |
ビタミンDの生成には日光浴が不可欠なため、太陽光を浴びる事が少ない潜水艦の乗組員さんには少し多めの摂取が必要なようです。
上限量は50μgとするところも多かったのですが、厚生労働省のPDFでは100μgとなっていましたのでそちらを記載しています。
参考厚生労働省 - 日本人の食事摂取基準(2015 年版)の概要
ビタミンDサプリ
サプリで摂取する場合、ファンケルやネイチャーメイドなどの大手メーカーで、一日の摂取量が25μg(1,000IU)となっています。
多くの場合ではこの摂取量を守っていれば問題は起きにくいと思います。但し、酒さ患者さんにはビタミンDの摂取自体が疑問視されているということは忘れないで下さい。
また、マルチビタミンなどのサプリを飲んでいる場合にはそちらからの摂取量にも注意しましょう。
DHCではビタミンD3のみを摂ることもできるようです。
また、海外メーカーのNOW社からもビタミンDが販売されており、高濃度のビタミンD3を摂ることができる商品もありますが、ここでは普通の濃度のものを紹介します。
海外メーカーのサプリに抵抗がなければ、一日に換算した価格的なコストパフォーマンスはNOW社が一番です。
ビタミンDと免疫、酒さへの関係
ビタミンDは免疫反応などへの関与も示唆されており、活性型ビタミンDは抗菌ペプチドのカセリサイジンを増加させるという報告があるそうです。
カセリサイジンと言えば酒さ患者さんが異常発現していると考えられている抗菌ペプチド。
酒さの原因の一つとして、このカセリサイジンが多すぎて免疫異常を起こしているのではないか、という説があります。
また、酒さ患者さんの多くはビタミンDの血中濃度が高いという報告もあったようです。
このため、ビタミンDの濃度が高くてカセリサイジンの増加が見られるタイプの酒さであれば、ビタミンDの摂取でなおさらこのカセリサイジンを増加させてしまいそうです。
こういったタイプの酒さの方には、ビタミンDがマイナスに働く可能性もありますね。
一方で、酒さ患者さんは日光や紫外線を極端に避けて生活していることが多いです。
そうしないと酒さ症状が悪化しますし、とにかく紫外線は避けろと注意喚起もされています。
こうした生活からビタミンDが不足している場合、きちんとビタミンDを補ってあげることで身体のバランスが取れ、酒さ症状の改善につながるという事もあると思います。
つまり、どちらに転ぶかはその人次第。やってみないと分からない、という側面が強いように思います。
こういった面があるということを覚えておき、ビタミンDを摂取するにしてもいきなりの大量摂取から始めず、悪い方に転んでもいいように少しずつ試してみて下さい。
また、日光浴については何も顔に直接紫外線を浴びなくても、ビタミンDは生成されます。
手や足などへの照射でも効果はありますし、酒さ症状のひどい顔とその他の部位で紫外線対策を変えていくなどの工夫もできるかと思います。
まとめ
ビタミンDの大量摂取で酒さ症状が改善したなんて話を聞くと、藁をもすがる思いでビタミンDの大量摂取に踏み切ってしまうこともあるかと思います。
ビタミンDは脂溶性ビタミンで尿と共に体外に排出されず、肝臓などの体内に蓄積されるビタミン。過剰摂取のリスクというものも存在します。
また、一般的に推奨されていない行為を行った結果、酒さ症状が良くなるか何の変化もない程度ならいいですが、その他の不調が現れることだって考えられます。
まして酒さに対してのビタミンDは、摂った方がいいという意見と、摂らない方がいいという意見の両方があるビタミンです。
過剰摂取をしようとする前に、本当にそれほどの摂取量が必要なのか、少しだけ考えて下さい。
ビタミンDは上手く働けば免疫にも作用する大事なビタミンであることは確かです。
日光を避けて生活している人も多く不足しがちなため、サプリで補うことが有効な場合も多くあるでしょう。
生活の中に取り入れるのなら、できるだけ一日の摂取量を守りながら取り入れていきましょう。
コメント
ろーざさん、こんにちは。
肌の調子、坂道を転げ落ちるように悪いです(>_<)。何もしないでいるとガッサガサがどんどんひどくなり、グリセリンを再度購入して濃度約1%で手作り化粧水を試してみたのですが顔中に赤い点々が浮かび上がってしまい慌てて洗い流すという始末…。このガサガサは我慢して耐えていけばいつかは自分の力で潤ってくるものなのかもわからず先が見えません…。強制的肌断食状態なのですが潤いが欲しくてたまらないです。赤黒くてシミシワだらけのこんな顔が自分だなんて受け入れ難くて辛いです(ToT)。
はてなさん、こんにちは!
濃度低めのグリセリン水でもダメだったようですね><
保湿ができないと脱保湿せざるを得ないので、乾燥している時は辛いですよね。
とにかく潤いがないと皮もつっぱりますし、がさがさもひどくなりますから(´Д`。)
今はどんな成分でも肌が受け付けないと思うしかないかもしれません。
グリセリンは肌が回復してきたかどうかの目安にもなりますし、捨てずに取っておいて少し良くなってきたときにまた試してみるといいです。
と、いっても数日ではどうにもならないでしょうから数週間とか後ですね。
今の時期は季節的に少し肌が悪くなる時期です。湿気と紫外線が主な原因です。
はてなさんは日焼け止めも塗れないでしょうから、やっぱり紫外線の影響も受けていると思いますし、梅雨時なので肌が反応しやすいんですよね。
恐らく肌が荒れすぎて自分の皮脂すら上手に出せていない状態だと思いますので、まずは脱保湿気味のケアで肌の基礎体力を戻した方がいいかもしれません。
とにかく触らないようにすることを最優先にして、洗顔とかも洗う刺激が強かったらさっと精製水を流すだけで済ませちゃってもいいくらいです。
精製水すらつけ方に工夫がいるとおっしゃってたんで、あまりにもひどかったら肌を濡らすことすら少し控えて、汚れは多少残りますが気にしないようにする感じです。
医師に保湿を勧められるので辛いと思いますが、塗ると悪化するだけですので、それを伝えて開き直りましょう。
保湿で悪化する肌状態、っていうのも確かに存在するんで、今の肌に合わないことはしないようにしていくしかないように思います。
肌状態がひどい時は改善しようとするアプローチよりも、刺激を排除するアプローチの方が結果が出やすいです。
ただ、その間がとても辛くて、肌は最悪の状態で何もせずに過ごさないといけませんし、どのくらい我慢したらいいか分からなくて精神的にもまいってしまいますよね。
これから夏で肌の調子も悪くなりがちですが、短期的に悪くなるのはあまり気にせず、長期的に見てお肌が元に戻るようにしていきましょう。
今は耐えるしかない時期だと思いますが、私でお役に立てることならいつでもお聞きしますし、過ごし方の工夫もできるかもしれませんので、弱音でもなんでも、いつでも書いていって下さいねo(-`д´- o)
ろーざさんいつも返信ありがとうございますo( _ _ )o
紫外線対策が物理的ガードしか出来ないのでその影響が強いのかもしれないですね。こういう状態になってから初めての夏なので影響が想像以上なのかもしれません…。
これだけは大丈夫!というアイテムがあれば良いのですがすがるものが何もなくて辛いです。なるべく触らないように水にさらさないように注意します。もう何も塗れないんだという開き直りが必要ですね。
顔からなるべく意識を逸らそうとはするのですが顔がピキピキしたりほてったりと不快感が付き纏ってしまってダメですね…せめてマスクが出来ればいいのですが…頑張ります。
紫外線は結構分かりやすく反応しちゃいますから、この時期物理ガードだけだと心もとなくて不安ですよね><
でも、日焼け止めすら塗れないっていう方結構いますし、日焼け止め塗れてもやっぱり物理ガードは大事なので、今のうちに工夫できるものは工夫しておくといいですね。
これだけは塗れる、というものがあると本当に楽なんですけど、精製水すらコツがいるくらいだと今は化粧品ジプシーする方が疲れちゃうと思います。
塗って悪化すればやっぱりそれは肌ダメージになっちゃいますし(´Д`。)
今が一番つらい時だと思うんですけど、一度良い方向を向くとどんどん改善していったりしますから、諦めないでゆっくりいきましょう。
肌の不快感があるとどうしても意識しちゃいますけど、開き直って考えないようにするのも手です。
はてなさんはもう、がんばりすぎているくらい頑張ってらっしゃると思いますので、あまり張りつめ過ぎないで下さいねo(`・д・´)o
ありがとうございますm(__)m
良い方向に向かうまでの辛抱だと思って今は考えないようにする!ということを頑張ります(?)(^.^;ゆっくり焦らずですね…。
ついつい顔気になっちゃいますけどね( ̄~ ̄;)
でも、焦らずいきましょう。何とか良い方向に向かせましょうねo(-`д´- o)