ノンケミの虫よけスプレーをハッカ油で。酒さの肌でも荒れずに使えて虫やアレルギーの対策にも。

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夏も真っ盛りですが、みなさん虫よけ対策はどのようにされているでしょうか。

酒さや酒さ様皮膚炎に限らず、皮膚疾患を持っていると市販の虫よけスプレーが使えなかったりしないでしょうか。

虫よけスプレーだけでなく刺されてもムヒが塗れない、とか、小さなお子さんがいて電池式の虫よけも成分が気になる、なんて方もいらっしゃるかと思います。

そんなときでも使える、ハッカ油で作る虫よけスプレーをご紹介したいと思います。

ハッカ油はダニにも使えますから、酒さでダニアレルギーにお困りの方でもケミカル成分なしでダニ対策ができます。

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ハッカ油とは

ハッカ油というのは、薄荷(はっか)から抽出したエッセンシャルオイルです。ハッカというと古臭く感じますが、ジャパニーズミントと言えばオシャレに聞こえるでしょうか。

ハッカもミントも和種か洋種かというだけで、大きな分類では一緒です。

ハッカ油はハッカから抽出したオイルで、ハッカ草から1~2%しか取れない貴重なオイルです。

対して、ミントはペパーミントやらスペアミントから作られます。ミントというと洋風なものをイメージしますが、ハッカ草も立派なミントの一種です。

基本的に効果や効能は変わりません。

ハッカ油の効果として期待できるのは以下のようなもの。

  • 抗菌効果 ・・・ 細菌の増殖や生育を阻害。
  • 消臭効果 ・・・ 匂いを消す効果。
  • 覚醒効果 ・・・ 神経を落ち着かせ、眠気やストレスの解消に。
  • 嫌虫効果 ・・・ 虫が寄り付かなくなる効果。

ハッカ油の虫よけ効果

多くの虫は、ハッカやミントなどの匂いを嫌います

夏に最も悩まされる蚊や、排水溝やゴミの周りで飛び回るうっとうしい小バエ、アレルギーの原因にもなるダニや年中家の中でのさばる嫌われ者のゴキちゃんまで。

多くの虫がハッカの匂いを嫌って寄り付かなくなります。ハッカ油の虫よけスプレーは、この効果を狙ったもの。

ハッカ油の虫よけ効果はどの虫に有効か

ハッカが苦手な虫には以下のような虫たちが。寄り付かなくなってくれるとありがたい虫たちが多く名を連ねています。

  • ゴキブリ
  • 小バエ
  • アリ
  • ダニ
  • ブヨ
  • アブ
  • ネコ
  • カラス

ネコやカラスは虫ではありませんが、どうやら動物にも効果があるよう。ネコの巡回路に置いておいたら、お土産を置いていかなくなった、なんて話も聞きます。

また猫のトイレのしつけで、あえてしてはいけないところにハッカ油をまいた、なんて話も。

ペットを飼っている方は注意を払って使うようにしましょう。

ハッカ油vs市販品、虫よけ効果の強さは

虫よけ効果の強力さだけで比較すれば、市販の虫よけスプレーの方が強力で利便性は高いです。一度塗れば数時間は持ちますし、ノーマットのような電源式の虫よけなら一晩中効果が続きます。

効果の強力さという点では市販品には勝てませんし、便利さという点でも市販品には勝てません。

威力の強力さを求めるのであれば市販品を、日常生活で穏やかに虫よけをしたい場合にハッカ油を、といったように使い分けていくといいかと思います。

ハッカ油虫よけスプレーの作り方

ハッカ油虫よけスプレーの作り方はとても簡単。基本的には材料を混ぜるだけで、容器をシャカシャカしているだけで作れます。

ハッカ油虫よけスプレーの材料

材料:100ml分

  • ハッカ油 ・・・・・ 20滴(1ml相当)
  • 精製水  ・・・・・ 90ml
  • エタノール ・・・・ 10ml
  • スプレー容器 ・・・ ポリスチレン(PS)以外のもの

用意する材料はハッカ油と精製水、それに溶媒となるエタノールと、出来上がったものを入れるスプレー容器です。

スプレー容器は「ポリスチレン」または「PS」という容器だと、ハッカの成分(リモネン)が容器を溶かしてしまいます。同じプラスチックでも、ポリプロピレン(PP)やポリエチレン(PE)なら大丈夫なようです。心配ならばガラス容器を。

また、エタノールは無水エタノールでも消毒用エタノールでも構いません。肌につけたいのであれば、無水エタノールでないと嫌だと思う方もいるかもしれませんね。

無水エタノール:エタノール濃度100%。手作り化粧水の溶剤などに使われるが、濃度が高すぎるため殺菌効果は低くなる。
消毒用エタノール:無水エタノールを殺菌効果が一番高くなる濃度に薄めたもの(約80%)。薄めてあるだけなので基本的には一緒のもの。こちらの方が安価。

ハッカ油虫よけスプレーの濃度

ハッカ油を虫よけとする場合、大よその比率は

1(精油) 10 (エタノール): 9(水)

ハッカの濃度は上げてもいいので、お好みで。3~40滴くらいまではいけると思います。私はいつも最初だけきっちり量って後は適当です。

濃度を上げれば肌刺激が強まります。うちでは肌にスプレーする方は別のレシピで作っていますが、物にも肌にもスプレーしたいとなるとまずはこの辺りの濃度で試してみてください。

ハッカ油虫よけスプレーの作り方手順

作り方の手順は基本的にはシャカシャカ混ぜるだけ。ただし、順番を間違えると混ざりませんのでそこだけ注意します。

作り方

  1. スプレー容器にエタノール(1ml)とハッカ油(20滴~)を入れる。
  2. フタを閉めてシャカシャカ。エタノールとハッカ油が混ざるように良く振る。
  3. フタを開けたら精製水(90ml)を加える。
  4. 再度フタを閉めてシャカシャカ。
  5. 全体が混ざったら完成。

『ハッカ油』は油にあたりますので水には混ざりません。そこで、水にも油にも混ざる『エタノール』を溶媒として使います。

まずはエタノールにハッカを溶かしておいて、その後にお水を注いで混ぜます。これでハッカ油がキレイに混ざります。量の少ないものから溶かしていくと考えましょう。

この順番さえ間違わなければ、後は適当でOK。

ハッカ油虫よけスプレーの使い方

スプレー状になっているので、玄関や網戸、排水溝などあらゆるところにシュッシュとスプレーできます。

ハッカ油には消臭効果があるので、ゴミ箱や排水溝の匂い対策にもなって一石二鳥です。

また、ダニ対策としてお布団や畳、カーペットなどにもスプレーしてダニ予防ができます。

お布団にスプレーしておくとダニ対策になるだけでなく、メンソールの神経を安定させる効果で安眠できることも。人によっては覚醒作用が強く働いて目が覚めてしまうので注意して下さい。

虫よけ効果を強化したい場合はハッカ油の濃度を上げればいいので、柔軟に使えます。

ハッカ油スプレーの保存期間

ハッカ油スプレーの虫よけ効果は、ハッカの香りがなくなったら効き目もなくなります。目安としては1~2週間

なるべく涼しくて日の当たらない場所に保管するようにして、早めに使い切るといいです。少量ずつ作って匂いがなくなる前に使い切りましょう。

海やキャンプなどアウトドアの予定があれば、それに合わせて作っておくといいですね。

保存期間を延ばすためにも、容器の消毒はきちんと行いましょう。

アレンジレシピ:肌にも塗れる制汗スプレー

手作りハッカ油制汗剤

うちでは虫よけハッカ水の作り方をアレンジして、エタノールではなくグリセリンで作ったものも使っています。

グリセリンで作った方が安心して肌に塗れます。酒さや酒さ様皮膚炎の方はアルコールでかぶれたり肌荒れしたりと、反応してしまうことも多いですよね。

そういった場合でも、エタノールではなくグリセリンを使っておけば安心してスプレーできます。

ただ、肌に塗れるようにハッカ油の濃度は薄めてあるので、虫よけ効果も低くなります。どちらかというとハッカのメンソール効果で制汗剤的な使い方ができます。

服や身の回りのものへのスプレーと肌へのスプレーで上手く使い分けて下さい。

材料:約100ml分

  • ハッカ油 ・・・・・ 2~4滴(0.1~0.2ml相当)
  • 精製水  ・・・・・ 90ml
  • グリセリン ・・・・ 5~10ml
  • スプレー容器 ・・・ ポリスチレン(PS)以外のもの

大分適当になってきました。。。私にクックパッドのレシピとか、紹介できないに違いありません。

先ほどと変わっているのはエタノールは使わずにグリセリンを使っていることと、ハッカ油の濃度が薄くなっていることだけです。

グリセリンにも水と油の両方が馴染みやすいという特性があります。実はグリセリンも、物質としてはアルコールの一種なんですよね。

ただ、グリセリンにはエタノールと違って消毒効果はありません。消毒効果がない代わりに保湿効果があって、酒さのように敏感な肌にも塗れるレシピになってます。

グリセリンには保湿効果がありますが、濃度が高すぎると肌から水分を奪ってしまいます。

一般的には5~10%程度で作るように言われていて、グリセリンが多いほどしっとり感が増します。

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グリセリンから分かるかもしれませんが、実は手作り化粧水として顔にも使えます。顔に使う場合は低濃度から試してください。高濃度のものが目に入ると痛いです。マジで痛いです。

手作り化粧水として使った場合、殺菌効果消臭効果が期待できます。

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掃除用のハッカ水。エタノールすら使わず適当に。

エタノールとかグリセリンとか面倒!と思いますが、それはスプレーとして少し作り置きしたい場合の話。

掃除などに使う場合、エタノールもグリセリンも使いません。手作りモノは適当なくらいでないと続かないので、ずぼらな私はいつも適当です(汗

水の中にハッカ油を数滴。ただのハッカ水ですね。

うちには水が出てくるお掃除ワイパーがあるのですが、その水も適当にハッカ油をたらしたハッカ水。エタノールとか面倒なことはしていません。

掃除の用途によってはクエン酸や重曹をプラスしたり、しなかったり。

重曹にハッカ水をたらしたものは、靴箱に入れて消臭剤代わりになっています。匂いが抜けてきたら排水溝の掃除に流用します。

ハッカ油はとにかく清涼感が欲しい時に応用できますので、いつも適当に使っています。ノンケミ天然ものを使い続けていくには、適当さも大事だったりします。(ああ、私がずぼらなだけでした。)

ハッカ油の注意点

ハッカ油は精油ですので、成分の濃度が非常に高いです。肌に直接つけてはいけません。

また、メンソール効果がありますので濃度が高すぎると、冷感作用が高まります。つまり、めっちゃ寒いです。夏なのに震えます。お風呂に入れすぎると、温まるどころか寒くなります。

刺激も強いので高濃度のものが目に入ると、とんでもなくヒリヒリします。

ハッカ油のようなエッセンシャルオイルを使う際には、適度な濃度で使うことを心がけましょう。多ければいいというものではなく、多いと害になります。

また、エッセンシャルオイルの中には妊婦さんや1歳未満のお子さんには禁忌とされるものもあります。原液だけでなく希釈したスプレーも、使用に当たっては十分に注意して下さい。不安であればやらないのが一番です。

ハッカ油の入手方法

今回使うのがどうしてハッカ油か、というとハッカ油は近所のドラッグストアで安く手に入るからです。

日本で昔から使われてきたものですので、製薬会社からも出ています。そういったものは品質も良くて安価に手に入ることが多いです。

ミントティーツリーのエッセンシャルオイルを使っても似たような事が出来るので、ミントがお手持ちにある方はわざわざ買う必要はないかも。

コスパ的にはハッカ油が安くてじゃぶじゃぶ使えるので、気に入ったら1本あってもいいかと思います。20mlのものでも毎年使い切るのは厳しいくらいで、2年くらいは平気であります。

ハッカ油は、グリセリンやワセリン、クエン酸などを置いてあるコーナーにひっそりと置いてある事が多いです。薬局によっては置いてないところもありますので、ネットの方が早いかもしれません。

数件見て回ったところ、うちの近所のドラッグストアでは700~900円くらいで売られていました。対してアマゾンでは500円ちょっとくらい。(2016年8月)

地域差や価格変動もあると思いますので、値段はあくまで参考程度に見ておいてください。

まとめ

手作りですからノンケミですが、市販のものよりもマメにやらないといけない、などのデメリットももちろんあります。

それに強力な虫よけ効果が期待できるわけではありませんし効果の持続時間も短いので、本当にこれだけで虫を避けようとするのはあまり現実的ではありません。

それでも1本持っておくとかなり色々な応用ができるのがハッカ油。

絨毯やカーペットを重曹でお掃除するときにプラスしてもいいですし、手作り歯磨き粉にもプラスできます。

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市販のものも組み合わせつつ、ケミカル成分が使えない時や洗剤を使って掃除するほどでもない時に使っています。

ライフスタイルに合わせて、使えそうだと思ったらやってみてくださいませ。

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ノンケミの虫よけスプレーをハッカ油で。酒さの肌でも荒れずに使えて虫やアレルギーの対策にも。
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