マスト細胞はアレルギーの原因?酒さとマスト細胞の関係を知って治療に役立てよう。

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細胞

酒さや酒さ様皮膚炎で悪化要因となる物質を避けようとした場合、アレルギー反応や仮性アレルゲンというところにいきつきます。

アレルギー反応について詳しく調べていると、ちょいちょい登場するのがこのマスト細胞。炎症や免疫に深く関わる細胞です。

お肌を刺激しないように、というスキンケアへの注意点でも、「炎症を起こしているときはマスト細胞を刺激しないように・・・・」なんて聞いたことないですか?

先日コメントで色々とお話させて頂いている時に、何気なく自分でもマスト細胞なんて言葉を使ってしまいました。

良く良く考えたらマスト細胞って言われても、なに、それ?って方が多いのではないでしょうか。反省です。

そこで今回はアレルギー反応とは切り放せないマスト細胞について、酒さや酒さ様皮膚炎との関係も交えながら見ていきたいと思います。

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マスト細胞とはどんなもの?

マスト細胞とは

まずはマスト細胞がどんなものか、分かりやすいように一言で表すと

アレルギー反応を引き起こす細胞

だと思えば大雑把にではありますが理解できています。

マスト細胞の別名

マスト細胞には肥満細胞という別名があります。

名前からして太る要素があるのかと考えてしまいがちですが、体型の肥満とは一切関係ありません。単純に細胞の形から肥満細胞と名づけられたそうです。

Wikiにも肥満細胞で掲載されていますので、一般的には「マスト細胞」より「肥満細胞」と呼ばれている方が多いかもしれません。

何かの記事を読むときには、マスト細胞=肥満細胞と置きかえて読んで構いません。

マスト細胞がアレルギーを発生させる仕組み

マスト細胞はヒスタミンなどの炎症性物質を放出します。

アレルゲンが体内に侵入するとIgE抗体というアレルギー抗体が反応します。

アレルゲンを身体が危険だと判断し、マスト細胞が化学物質を分泌し、ヒスタミンを放出するという流れです。

ヒスタミンは身体をアレルゲンから守るため、粘膜を膨らませ、血管を拡張します。

このヒスタミンがマスト細胞から放出されるので、マスト細胞はアレルギー反応と深く関係がある細胞です。

酒さや酒さ様皮膚炎が悪化するといわれる食品にはヒスタミンに代表される仮性アレルゲンが豊富です。

また、アトピー性皮膚炎でも、ヒスタミンを多く含む食品は避けるように指導される傾向にあり、皮膚病とヒスタミン、マスト細胞というのは深い関係にあるようです。

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マスト細胞は皮膚や血管に多く存在する

マスト細胞は皮膚や粘膜などに広く分布しています。

骨髄にある造血肝細胞でマスト細胞が作られ、血液の周りに多く存在しています。血管が分布する組織であればほぼ全ての組織にあるそうです。

鼻の粘膜にも存在しており、花粉症の原因ともなっています。

皮膚や血管と関係が深いことから、酒さや酒さ様皮膚炎とも浅からぬ関係があると推測できますね。

マスト細胞の酒さでの役割

マスト細胞について簡単に理解したところで、肝心の酒さとの関連を見ていきましょう。

マスト細胞と酒さについてはまだまだ研究段階にあるようですが、一定の見解をそが皮膚科のホームページで見つける事ができました。

アメリカ皮膚科学会の学会誌をそが皮膚科の先生が翻訳されたものです。学会誌の原文は有料で30ドルくらいしましたし、当然英語なんで一般人が読むにはハードルが高いです。

最近肥満細胞の酒さでの役割がわかってきた。肥満細胞はLL-37やMMP-9や炎症性サイトカインを分泌するが、酒さではこの細胞は増えている。動物実験で肥満細胞欠損したマウスや肥満細胞の働きをブロックしたマウスではLL-37を注射しても酒さ様変化はできないが、肥満細胞のあるマウスでは酒さ様の変化が生じる。

引用:そが皮膚科 – 酒さ2015(1)

一気に記載されているので分かりにくいですが、ここで重要なポイントは2点あります。専門用語をなるべく避けて説明しますね。

マスト細胞の増大

酒さ患者さんはマスト細胞が増えている。

これがまず一点目。マスト細胞は炎症や免疫に関わる物質(ペプチドや酵素)を分泌しますが、酒さではその細胞が多く見られるようです。

つまり、酒さ肌の特徴として、マスト細胞が活性化して肌が反応しやすくなっている、と捉えていいと思います。

他にも酒さ患者の特徴として免疫システムに異常が発生していると考えられており、免疫に関わる物質を分泌するマスト細胞とは深い関係がありそうです。

免疫と酒さの関係。酒さの原因の一つである免疫異常を理解しとこう。
酒さの原因として、免疫システムの異常が一つの要因であると考えられています。酒さ患者さんには特有の状態にどういったものがあるかを調べていく...

酒さ様皮膚炎の発症因子

【LL-37(炎症、免疫に関わる抗菌ペプチド)を使用した動物実験
マスト細胞がない、または少ないマウスに抗菌ペプチドを投与しても酒さ様皮膚炎にならないが、マスト細胞があるマウスでは酒さ様皮膚炎になってしまう。

二点目は酒さ様皮膚炎について。酒さ様皮膚炎を発症するのはマスト細胞が活発なマウスだけだったようです。

ステロイドやプロトピックをある程度の期間連用しても酒さ様皮膚炎を発症する人としない人がいるのは、この辺りが原因かもしれません。

私のブログでも、以前に同じような見解を示してらっしゃるお医者さまをプロトピックの記事で紹介させて頂きました。

プロトピックの副作用で酒さ様皮膚炎?プロトピックと酒さの関係をまとめました。
プロトピックとはステロイドと同様に炎症を抑える働きのある塗り薬です。ステロイドの副作用が懸念される場合などに処方されることのあるお薬で、...

酒さ治療薬へのマスト細胞の応用

他のページには、以下のような事も書かれていました。

<新たな治療>

(中略)

・肥満細胞安定化薬
肥満細胞はLL-37,MMPs,炎症性サイトカインを放出することによってカセリサイディンによって誘導される酒さの炎症に関与していると考えられてきた。それで肥満細胞の脱顆粒を抑制することは治療に繋がると想定される。実際最近肥満細胞安定剤であるcromolyn sodium4%液を10人の紅斑型の酒さの人に8週間使用したところ、顔面の赤みとともにMMP,KLK5,カセリサイディンのレベルも減少した。これらを実証するためには更なる大きな検討が必要である。

引用:そが皮膚科 – 酒さ2015(2)

アメリカでの新たな治療法の模索です。酒さ治療の先端であるアメリカですら新しい治療ですので、日本に入ってくるのは何年・・・十何年とか・・・かかっちゃうかもしれません・・・。

これもなるべく分かりやすくすると大体こんな感じ。カセリサイディンだけはどうにも分かりやすい言葉に置きかえられませんでした。。

酒さの新たな治療法としてマスト細胞の安定薬が検討されている。

酒さの原因にはカセリサイディン(抗菌ペプチドの一種)という物質が大きく関わっている、と考えられている。

マスト細胞を安定させる薬剤を紅斑型酒さの人に投与すると、赤みが減少したと同時にカセリサイディンも減少した。

酒さの人はカセリサイディンという抗菌ペプチドが人一倍多く、皮膚の炎症を発生させているそうです。この辺りはもう少し掘り下げられるのですが、今回の内容からは脱線してしまいますので割愛。

酒さ発症の原因は?免疫異常やニキビダニ(デモデクス)、腸内細菌の可能性。
酒さの原因は不明とされてはいますが、一方で酒さを発症する原因についての研究も少しずつ進んでいます。発症するきっかけの一つに、カテリシジン...

カセリサイディンは英語で「Cathelicidins」。そが皮膚科の先生はカセリサイディンと訳されてますが、カテリシジンと読む事もあるようです。

つまり、マスト細胞を抑えることによってこのカテリシジンにアプローチしようという新薬が開発されているようです。

日本人が恩恵を受けられるのは相当先になりそうですが、研究が進んで色々な薬が開発されるのは嬉しいことですね。

そが皮膚科のホームページでは酒さ以外の皮膚病に関してもかなり詳しく情報発信されており、このサイトでも以前に引用させて頂いた覚えがあります。非常にありがたいですね。

今回取り上げたのはほんの一部分なのですが、酒さの情報が非常に豊富で、他の皮膚病の発信も積極的にしてらっしゃいます。

酒さ治療におけるマスト細胞とのつきあい方

さて、このマスト細胞。酒さや酒さ様皮膚炎を治療していく上ではどうやって付き合っていったらいいでしょうか。

これまでの事でどうやら、触らぬマスト細胞に祟りなし、とばかりに刺激を与えないようするべきなのが分かりますね。

肌にしても食べ物にしても、自分のマスト細胞はどういう事で刺激を受けるのか、どんな事が自分に合わないのか知ることがまずは第一歩。

とにかく刺激に弱いことを理解して、自分に合わないものは徹底的に避けるようにするのが一番かと思います。

酒さって何で一番悪化するの?全米酒さ協会(National Rosacea Society)から悪化しやすい物質ランキングをまとめました。
酒さが悪化する物質は以前にリストアップして記事にしましたが、では実際その物質でどれくらいの人が悪化するんでしょう?どこを見ても、食べ...

マスト細胞を刺激しないスキンケア

いちおしクレンジングとしていつもご紹介しているサッポーさんの美肌塾にもマスト細胞の項目がありました。コメントで指摘されて思い出しました、ありがとうございます!

マスト細胞の性質上、敏感肌とは非常に関連が深く、美肌塾の内容も敏感肌のものとなっています。

酒さや酒さ様皮膚炎の肌は敏感を通り越して過剰反応までしてしまいますが、敏感肌用のスキンケアやアトピー肌用のスキンケアには共通する部分もあり、とても参考になります。

Cおばさんはでてきません・・・・・。(Cおばさんってのは、美肌塾のキャラクターです。サッポーさんの美肌塾、昔はキャラクター形式でページ作成をされてたんです。Cおばさんのファンでしたw)

まとめ

酒さや酒さ様皮膚炎へのアプローチって2種類ありますよね。

  • 悪化させないために○○をしない
  • 改善するために○○をする

この何かをしない対策って意外と難しくて、やっぱり顔の事ですから何かしたくなっちゃいますよね。

アレルギー反応を避けてマスト細胞を刺激しないようにする、というのは前者の対策で、地味なんです。何かこう、酒さ様皮膚炎改善に向けて努力してます!感がないんですねw

でも実は、こういう刺激を避ける生活は地味ですけど本当に努力が必要な事で。続けるのって大変なんです。

発症したばかりの人はどうしてもあれこれやりたいという欲求がありますから、知らず知らずのうちにマスト細胞を刺激しちゃって悪化するという事も多くあるように思います。

悪化要因を取り除くっていうのは、本来一番大事なはずなんです。

いくら酒さのケアをしても、悪化する食品を毎日食べてたらいたちごっこですよね。悪化する化粧品を毎日塗ってたら治るものも治りませんよね。

マスト細胞がどうの、というのはあくまで仕組みのお話。仕組みを知って、自分の体質にどう活かせるかが大事になってきます。

今回に関してはマスト細胞が・・・とかあまり難しいことは考えず、炎症とかアレルギーを促進させないようにすればいいのね、と捉えておけばいいかと思います。

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コメント

  1. はてな より:

    ろーざさん、こんばんは!

    皮膚科で診てもらいました。
    炎症がひどく、ほてり赤みブツブツガサガサに加え以前から患っていた脂漏性皮膚炎が悪化しているので(特に鼻両脇や眉毛など)、まずはこの炎症を食い止めないことには保湿が出来ない状態が続いて一向に改善しないので、ちょっと怖いかもしれないが騙されたと思って一番弱いロコイドというステロイドを処方するので一週間朝晩薄く塗ってみてください。
    とのことで、かなり怖いのですが現状打開の為に先生の治療方針を信じて一週間ステロイド治療をやってみようと思います。

    飲み薬は、前回と同じくミノマイシンとビタミンBです。
    炎症後色素沈着がすごく気になっているのでシステインの処方についても相談してみたのですが、ろーざさんもおっしゃっていたように、まずはこの炎症を食い止めないことにはどうにもならないので、炎症が落ち着いてから考えましょう、といことで今回はなしになりました。

    そして、怖いと思うので次回の予約は一週間後にしましょう、ということになりました。

    先生の言う通り、炎症が鎮まり、保湿が出来る肌になることを今の目標にしたいと思います。良いご報告が出来ると信じて引き続き頑張っていきます(・Ω・)ノ

    • ろーざ ろーざ より:

      はてなさん

      週末に皮膚科の予約があるとおっしゃってましたので気になっていましたが、色々とご相談されてきたようですね!
      ご報告頂けて嬉しいです。ありがとうございます!

      まずは炎症を抑える治療を優先するとのこと。
      ステロイドを塗るのは怖いと思いますが、炎症を鎮めるためにはいいお薬です。使い方さえ間違わなければいいのですが、その加減が難しいんですよね。
      今回は皮膚科の先生がついていますし、はてなさんからお聞きする印象や予約もきちんと1週間後に入れてくださっている事からお任せできる先生かな、と思います。

      炎症が治まらないほど痛んでしまった肌というのは思った以上にやっかいでして、炎症しているからと言って元の皮膚疾患が治まっているわけではないんです。
      はてなさんですと脂漏性皮膚炎やニキビですね。
      一度悪循環の方に向いてしまいますと、炎症がニキビを促進させ、ニキビが今度は炎症を促進する、と何とも嫌な肌サイクルとなってしまいます。

      両方同時にケアすることができれば一番良いのですが、これが実は難しいのです。
      炎症を抑える処置をするとニキビや脂漏性皮膚炎への処置からは遠ざかる。
      ニキビや脂漏性皮膚炎の対処を優先すると炎症が治まらないので治らない。
      皮膚科の医師はこのようなジレンマを抱えています。

      そこで、優先順位をつけて治療していく必要があるのですが、やはり最優先は炎症を抑えることになるんですね。
      良く火事に例えられますが、とにかく火を消してしまわないと他の治療もあまり効果が出ないんです。

      1週間ほどありますとロコイドでもかなり炎症が治まってくるかと思います。
      皮膚科の予約もある事から、ダラダラと縫ってしまう事もないでしょうし、ちょっと正念場だと思いますけど一緒に頑張りましょうo(-`д´- o)
      またご報告お待ちしていますので、途中経過でも何でも、遠慮せずに書き込んでくださいね!

  2. まりこ より:

    ろーざさん、こんばんわ(^^)
    皮膚科で採血を2回してみましたが、どちらもIgE抗体の数値が基準値の桁を大幅に超す値でした…笑 以前からアレルギー体質で、耳鼻科でアレルギーの検査をしたときに、花粉ハウスダストカビ…とあらゆるアレルギー反応がありました…(¨;)酒さ様皮膚炎発症前は鼻炎の薬を1年中飲んでるくらいでした(^o^;)残念ながら、耳鼻科の採血でIgEの値を調べなかったので、元々どのくらいなのかわかりませんが…(TT)皮膚科の先生はIgEの値を見ても高いね~くらいで終わってました。抗ヒスタミン剤も内服しています。酒さ様皮膚炎で上がっていることもあるんだなぁと参考になりました(^^)なんだかオチのないコメントですみません…(¨;)

    • ろーざ ろーざ より:

      まりこさん、こんにちは!

      皮膚科で血液検査ってやりますよね!私も酒さ様皮膚炎になる前、膠原病とか他にも色々調べられたんですけど、炎症の原因が全く分からないとか言われましたw
      ヒスタミンを避ける事やIgE抗体の話なんかは、アトピー性皮膚炎ですと割と当たり前みたいです!同じ皮膚炎ですからやっぱり共通点もありますよね。

      IgE抗体が上がって刺激に弱くなっているのか、刺激に弱くなっているからIgEが上がっているのか・・・。
      卵が先か鶏が先かみたいな話になってきちゃいますけど、どっちでもいいから早く正常な値に戻したいですねw
      色々なアレルギーをお持ちだと辛いと思いますが、避けるべき物質も分かっているのなら対策はできますので何とか上手に避けて生活していきたいですね。

      いつもコメント頂いてありがとうございます!
      オチとか気にせず、書きたい時に好きなように書いていってくださいねヽ( ̄ ̄∇ ̄ ̄)ノ