亜鉛は肌や髪、爪の健康を維持するのに必要不可欠なミネラルです。
肌荒れにいい栄養素というとまずはビタミンCやビタミンBなどが浮かんできますが、亜鉛のようなミネラルもとても重要。
特に亜鉛は必須ミネラルの一つで、欠乏症には皮膚炎が挙げられているほど肌にとっては重要な栄養素です。
こういった事から、肌荒れ対策サプリとしても亜鉛は候補に上がってきます。
肌にいいとなると酒さ治療の一環として取り入れていきたくなりますよね。
そこで今回は、亜鉛がどういった働きをするのか、肌に対してはどのような効果があるのかまとめておきたいと思います。
もくじ
亜鉛ってどんなもの?
亜鉛は新陳代謝に重要な役割を果たし、亜鉛が不足すると満足に新陳代謝が行われません。
体内に2g程度存在し、血液や皮膚、骨、髪などといった新陳代謝の活発な部位に多く存在します。
また、細胞分裂やたんぱく質の合成には亜鉛が必要なため、新陳代謝の活発な部位ほど不足しやすくなります。
こういった性質から、不足すると免疫機能が低下したり、肌荒れや抜け毛の原因となります。さらには味覚や生殖機能の維持にも必須のミネラルです。
亜鉛の働き
亜鉛の働きには以下のようなものがあります。
- 新陳代謝の向上
- 免疫力の向上
- 味覚の正常化
- 生殖機能の正常化
- 髪、爪の健康維持
- 皮膚の健康維持
- 成長促進
- 神経安定
- 記憶力向上
新陳代謝の向上
細胞分裂の際に必要な事から、新陳代謝が活発に行われる組織では亜鉛が多く必要となります。
皮膚もその一部ですので、亜鉛は肌のターンオーバーや皮膚機能の正常化に深く関わっています。
免疫力の向上
亜鉛にはウィルスや細菌の感染を防ぐナチュラルキラー細胞を活性化する働きがあります。
免疫を作る細胞の働きに大きく影響しますので、亜鉛は風邪や感染症の予防になるほか、免疫すステムを正常化します。
一部の酒さ患者さんは免疫異常が疑われていますし、そうでなくても免疫システムは身体の健康維持に欠かせません。
味覚の正常化
亜鉛は味覚を正常に保つために重要な役割を果たします。
味覚を感じる器官に亜鉛が不足すると、代謝が悪くなり細胞の生まれ変わりができなくなるため、味覚障害につながります。
また、唾液を分泌する細胞にも亜鉛が欠かせません。
生殖機能の正常化
生殖機能を司る器官には亜鉛が高濃度に含まれています。そのため、亜鉛不足で生殖能力の低下が指摘されています。
男性の場合は精子不足による不妊、女性の場合は卵巣機能低下の他、ホルモンバランスの乱れにもつながります。
皮膚の健康維持
亜鉛は皮膚の健康維持にも欠かせないミネラルです。
先ほども触れましたが、新陳代謝を正常に保つため、肌のターンオーバーに欠かせません。ターンオーバーは皮膚の新陳代謝ですので、これが正常に働かないと肌荒れが起こりやすくなります。
また、亜鉛はコラーゲンを生成したり傷ついた細胞を修復したりしますので、皮膚の正常な機能を維持するためにも必要なミネラルです。
髪、爪の健康維持
亜鉛が不足していると髪の毛や爪などが上手に作られません。
コラーゲンの生成に関わることから不足すると抜け毛の原因になりますし、爪を作るたんぱく質の合成にも亜鉛が欠かせません。
成長促進
亜鉛は代謝に深く関係することから、成長ホルモンの分泌にも作用しています。
たんぱく質の合成を助けるとともに骨の成長を促すため、骨粗しょう症の予防にはカルシウムとともに欠かせないミネラルです。
また、細胞分裂や骨の形成に関わることから、胎児の発育などにも大きく関与しており、胎児の細胞分裂には母体の亜鉛が使われます。
神経安定
脳には多くの亜鉛が含まれており、脳の神経伝達に関係しています。
感情のコントロールには神経細胞の伝達がスムーズであることが重要ですが、亜鉛は神経伝達物質を合成しますので、精神の安定に作用します。
記憶力向上
上記のように脳神経の伝達に作用することから、亜鉛は脳の機能を高めます。
その結果として記憶力や学習能力の向上が見込めます。
亜鉛の過剰摂取と欠乏症
亜鉛の欠乏症
亜鉛が不足すると以下のような症状が現れます。主に亜鉛の機能を逆に見ればいいかと思います。
- 皮膚炎
- 脱毛症
- 味覚障害
- 生殖障害
- 成長障害
- 免疫低下
- 貧血
- 情緒不安定
亜鉛の過剰摂取
身体に必須なミネラルだからと言って、サプリなどから大量に摂取すれば過剰摂取の症状が現れます。
- 吐き気
- おう吐
- めまい
- 倦怠感
- 頭痛
- 発熱
- 脱水症状
- 腎臓障害
- 神経障害
などが起こります。
また、亜鉛は銅の吸収率を低下させます。亜鉛の摂取量が過剰になると、今度は胴の欠乏症を起こします。
そのため、亜鉛のサプリには胴も少量配合されているものが多く存在します。
亜鉛に限らず、ビタミンやミネラルには適切なバランスがあり、どれかを過剰に摂取したからといって身体に良い作用をもたらすわけではなく、時には健康を害する恐れもあります。
サプリで補う際にも過剰な摂取には十分に注意しましょう。
亜鉛の摂取量
亜鉛の一日の摂取量の推奨値と上限値は以下の通りです。お子様は年齢によって減りますが、ここでは18歳以上の成人の数値を抜粋しておきます。
性別 | 男性 | 女性 | ||
---|---|---|---|---|
年齢 | 推奨量 | 上限量 | 摂取量 | 上限量 |
18~69歳 | 10mg | 45mg | 8mg | 35mg |
70歳以上 | 9mg | 40mg | 7mg | 35mg |
参考厚生労働省 - 日本人の食事摂取基準(2015 年版)の概要
皮膚と亜鉛の関係
肌荒れと亜鉛
ニキビや肌荒れといった肌トラブルの原因には、肌のターンオーバーが正常に働いていないことがあげられます。
亜鉛は新陳代謝に重要な役割を果たし、代謝の活発な組織に多く存在しますが、その一つがまさに皮膚組織。
ターンオーバーとは皮膚の新陳代謝のことです。
ターンオーバーが正常に行われないと、健康な角質層が育たず、バリア層が弱くなって外部からの刺激にも弱くなります。
皮膚の生まれ変わりが上手くいかない事で古い角質が残れば、毛穴が詰まってニキビの原因になります。
さらに、亜鉛には傷を修復する作用がありますが、不足すれば当然皮膚の傷が治りにくくなります。
酒さや酒さ様皮膚炎の肌は炎症を起こしていますので、目に見えない傷がある状態。ニキビなどができればそこも小さな傷口です。
こういった事から、健やかな皮膚を保つためには亜鉛が必須とされており、亜鉛不足は肌荒れを促進すると言われているのです。
皮膚病と亜鉛
亜鉛はアトピー患者さんに摂取が勧められるサプリという話があります。
アトピー性皮膚炎の患者さんは炎症が広範囲に渡るので、亜鉛の消費量が増えるのだとか。
また、欧米人に比べてミネラルが少ないためアトピーが重症化しやすいのではないかという説もあります。
亜鉛には細胞を新生する働きがありますし、新陳代謝がうまくいかなければ肌の再生ができなくなりますから、肌荒れに有効であればアトピーのような皮膚病にも有効でしょう。
また、不足すると皮膚炎を発症すると言われるほど皮膚と深い関係のあるミネラルですから、不足分を補った事によって肌の調子が良くなることは十分に考えられます。
酒さや酒さ様皮膚炎も皮膚の病気ですから、亜鉛が有効に働く場合も多くあると思われます。
但し、亜鉛さえ摂れば全ての症状が治まるというものでもありません。
亜鉛をたくさん摂っても、それを体内に吸収させるためには腸管などの機能だって必要になります。腸の機能が弱ければ必要な栄養素をしっかり吸収できませんから、腸内改善も重要となってきます。
栄養素は適切なバランスを保ったうえで上手く機能しますし、皮膚疾患には亜鉛不足以外の要素も大きく絡んでいます。
亜鉛も過度な摂取はせず、上手に取り入れて身体のバランス改善に役立てていきましょう。
亜鉛サプリ
亜鉛のサプリも大手メーカーから比較的安価に販売されています。60日分で5~600円で買えることが多く、価格的にも取り入れやすいサプリです。
100均でも見かけましたが、100均サプリってどうなんでしょうね。
身近なドラッグストアで入手できる手軽なサプリと、天然由来の成分を使っていて品質が良く吸収率や相乗効果が狙える高機能なサプリがあります。
DHC 亜鉛サプリ
DHCの亜鉛サプリは一日15mgの摂取量。1日1粒摂取です。亜鉛の他にクロムやセレンを配合してあります。
ディアナチュラ 亜鉛サプリ
ディアナチュラの亜鉛は一日の摂取量が14mg。1日1粒摂取です。セレンと胴を同時に配合してあります。
ネイチャーメイド 亜鉛サプリ
ネイチャーメイドの亜鉛は一日の摂取量が10mg。1日1粒摂取です。胴は配合されていないようです。
次世代亜鉛サプリ「海宝の力」
500円で試せる高機能な亜鉛サプリ。1日の摂取量が17mgと大容量で1日3粒摂取。
亜鉛との相乗効果が高まるオルニチンや、吸収率がアップするクエン酸&ビタミンCを配合しているため、同じ量のDSサプリよりも効果的。
- 販売元:株式会社フロムココロ
- 価格:\500(税込)
- 瀬戸内海産の牡蠣190個分使用
- しじみ200個分のオルニチン配合
- 吸収率へのこだわり
- お試し価格がワンコイン500円
まとめ
肌にいい栄養素、というのは色々とありますが、ビタミンBやビタミンCなどと同様に亜鉛も皮膚に関係の深いミネラル。
食事から補えるように意識するだけでなく、足りない部分はサプリなども上手に利用して肌の代謝を高めたいところです。
酒さや酒さ様皮膚炎でどんなサプリを選んだらいいか分からない場合にも、こういった肌に関係の深いサプリから摂っていくといいかと思います。
また、ビタミンやミネラルは相互に作用しあってこそ効果を発揮しますし、適度なバランスが必要ですから、マルチビタミンやマルチミネラルのようなサプリを取り入れていってもいいでしょう。
亜鉛は皮膚疾患にも有効で肌荒れ対策にもなりますので、上手に取り入れて体質の改善を図りたいですね。
- 販売元:株式会社フロムココロ
- 価格:\500(税込)
- 瀬戸内海産の牡蠣190個分使用
- しじみ200個分のオルニチン配合
- 吸収率へのこだわり
- お試し価格がワンコイン500円